旅とは必然の導き
前から行きたかった千葉県佐倉市に行ってきました。
ここに来たかった第一の目的は、マーク・ロスコのコレクションを飾るロスコルーム。DIC川村記念美術館にあります。
7枚の作品が空間を埋めるロスコルーム。ロスコルームは世界にたった4カ所だけ。その一つがこの川村美術館。川村美術館は、DIC株式会社の創業家2代目社長がビジネスに身を投じる合間、美術館構想のもと作品収集をし、今にに至っているそうです。また、建築と自然といった3要素が調和した美術館です。
コレクションはなんとも素晴らしく、レンブランドやシャガールから現代アートのポロックやステラまでという充実ぶり。
そして念願のロスコルームはというと・・。大変良かったのですが、年齢的に目が悪くなってきている身としては、ロスコーが書いたであろう色彩をもう少し自然光に近い光で見たかった。というのが本音です。照明が私には暗すぎてあまり楽しめなかった。
それとは裏腹に、今回とても感動したのがジョルーズ・オリツキーの「高み」という作品。ロスコールームを出て、階段を登るとその部屋はあって、少しずつ見えてくる明るい部屋の奥に綺麗な水色の輝いた絵が階段を登るごとの全貌を見せてくる様は、非常にドラマチックでドキドキしたのでした。
インターネットの写真で見るよりもずっと崇高で透明感がありました。川村美術館のインスタで見つけた写真を転載しておきます。一枚目はジョルーズ・オリツキーの「高み」をイメージした和菓子で、2枚目がその作品ですが、実物はもっと美しかった。光の魔術だったのかもしれません。
森の散策などもできるので、お天気の良い日に行くことをお勧めします。レストランもあるので食事して、森をゆっくり散策して一日中楽しめます。
マーク・ロスコーを目的に訪れた川村美術館だったのに、ジョルーズ・オリツキーに感動して帰ってくるというオチ。旅とは、あの感動の体験をするための必然の導きだったのではないかと思ったのでした。
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