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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか41】パリでかるたを(6)二度目

 6月最後の土曜日、もう一度、練習に参加した。7月・8月は、バカンスやらオリンピックやらで練習がないと聞いたから、べべさんはまだ娘のおなかから出てこないようだし、ということで、またもやパリまで日帰りした。
 が、前回、夜行バス自体は問題なかったけど、早くパリに着きすぎ&遅くパリを出すぎ、というスケジュールに無理があって時間をつぶすのに難儀して(きれいなトイレがどこにでもあるなら、その問題の相当部分は解決される気がするが)、とはいえ、夜中の2時にボルドーを出るとか着くとかいうのも辛いので、今回は贅沢してフランスの新幹線、TGVに乗ることにした。

 前回、バスを予約したサイトでもTGVのチケットを買うことはできる。しかし、婿が教えてくれたフランスの国鉄=SNCF(Société Nationale des Chemins de fer Français)のサイトが便利そうだ。というのは、ボルドー・パリ間の移動だけではなく、パリでのメトロの接続も一緒にチェックできるから。結果的に、このサイトのアプリ版はパリでの移動中、めっちゃ使った。地下鉄について、この電車の前の方に乗ると次の乗り換えで便利ですよ、って教えてくれたのも、ありがたかった。ただ、英語版が見つからなくて、フランス語なんだけどね。多分、私が最初に何かミスしたんだと思う。

 以前チェックしたように、シニア割引を使うためには、まず年間49ユーロ払ってパスを購入する必要がある。これは生年月日を入力するだけで、特に何の証明も必要なかった。このあたりも、ユルい。
 ここからトリッキーなのは、TGVの料金が便によって変動し、残りの座席数によっても刻々と変動することだ。割引の率は一定だとしても、幾らお得になるかは、どの電車に乗るか、いつ購入するか、で変わってくる。飛行機みたい。
 今回、ぎりぎりまで行くかどうか迷っていたおかげで、木曜日には39ユーロで売られていた、朝ボルドーを出る便が、金曜日の昼には59ユーロになってしまった。残念。しかし、金額が高いということは、割り引かれる金額も大きくなるわけで、2割引で48ユーロ。帰りの便も似たような値段で買えて、合計99ユーロ。これにシニアパスの49ユーロを加えて、148ユーロの出費。今回だけで、20ユーロ以上お得になっているので、ざっくり言って、あと2回パリに行けば元は取れる計算だ。

 というTGVチケットの購入を、婿の助けを借りて行った。支払いは婿が送ってくれた送金口座のユーロを使った。いや、私の遊びの金を出させるのは本当に心苦しい。婿の倍ぐらい長く生きてるのに、生活費だけでなく、遊興費も負担させるなんて、あり得ない。それもこれも円安が悪いんや。申し訳ないので、私から娘に円でまとまった額を送金しておいた。
 これは理由があって、送金口座が日本円で100万円以上は長いこと置いておくことができなくて、どこかで出金する必要があったのだ。日本の金融当局による規制とのことだ。そんなルールとは知らず、取り敢えず日本を出る前に日本円で100万円を口座に入れておいたのだが、そこへ婿がユーロで生活費を入れてくれたので、100万円超えてしまって、さっさと減らしなさいというメールが来たのである。ほっておけば、自動的に私の銀行口座に送金される設定にはなってるんだけど、ついでだから、娘に私の遊興費の補填として送っておいた。

 生活費は負担させているものの、遊びの金は自腹を切った!となれば、気兼ねは要らない。パリでは全部歩かないで、メトロに乗ろう。ビールも飲もう(いや、前回も飲んでるけど、それは自分の銀行口座のデビッドの円を使ったのね)。私の贅沢は、所詮その程度だ。本当に小市民だよ。

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