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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか205】1月(20)喫煙問題
フランスでほんと、まぢでやめろって思うのは、ところ構わない喫煙と、犬の糞、道路のゴミ。
流石に、深夜バスや鉄道も含めた公共交通機関や、スーパーの店内、観光スポットの建物内での喫煙はない。しかし、街中の至る所で吸っている。トラムの駅でもバス停でも路上でも、老若男女が紙たばこも電子たばこも。カフェやレストランの店内は禁煙である。が、テラス席は吸いたい放題だ。だから真冬でもテラス席が賑わっている。
娘がお産でお世話になった総合病院の建物の中は禁煙だが、玄関前のベンチではスタッフや患者と思われる人が吸っていた。産科病棟のベランダで吸っている複数のスタッフを目撃したこともある。
私が子育てをした約30年前、日本も今に比べたらずっと喫煙者天国だった。ベビーカーを押しているとき、路上喫煙の人の、手に持ったたばこの高さがベビーカーに近くて、内心おいこらと思っていた。
職場でもレストランでも、分煙、ましてや禁煙は広がっていなかった。私が働き始めてからしばらくして、職場の中に喫煙コーナーが設けられ、喫煙場所が限定された。後には、学校の敷地内は全面禁煙になった(その結果、喫煙者は校門の外、公園などで吸うことになったのだが、それはそれでみっともいいとも思わない)。
10年ぐらい前の記憶では、生徒が立ち寄る学校近くのコンビニの前に灰皿があって、出勤前と思われる人たちがずらっと並んで吸っていた。駅の近くだったから、電車に乗る前に一服しておきたい人たちだったのだろう。今はそれも禁止なのかな。
フランスは、30年前の日本以上にスモーカーに優しいかもしれない。妊婦がいようが赤ん坊がいようが、平気でぷかぷかしている。
学校や病院などの建物には「ここで吸っちゃダメ」的な表示があるし、店で売られているたばこを見ると「あなたの身体に有害です」的なことが書かれている。ということは、健康に悪いということは、共有されているのだと思う。
でも、若い人も女性も、そんなことは気にしない風情で吸いよる。繁華街やショッピングモールには、電子タバコの専門店があって、お客さんで賑わっている。ボルドーで一番のショッピングストリートの中に高校があるんだけど、夕方通りかかると授業を終えたらしい高校生が路上で吸っている。
喫煙率で見るとフランスは男女とも30%ぐらいで、G7では1位、他の先進国の喫煙率が下がる中、下がっていないようだ。へそ曲がりぶりが表れているのか? ネットで検索すると「たばこ大国フランス」などの言葉が出てくる。
私は禁煙ファシストになるつもりはない。それでも、吸う場所は考えろよ、とは思う。歩道を歩いていて、すれ違いざまに煙を吸わされることがあって、かなわんのである。
ただ、たばこの種類が違うのか、日本ほどたばこの匂いや煙が強くはない気がする。日本で道を歩いていて前を歩く人が吸っていると、匂いでうわー、やだやだと思うのだが、そこまで嫌な思いはしていない。匂うけどね。
そして路上には、吸い殻に加えて、犬の糞とゴミ。