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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか65】生後まもなく(7)体調管理

 べべさんが生まれて以来、睡眠不足である。それは否めない。しかし、恐れていたほどのことはない。昼間に眠くなることもないし、歩けないなんてこともない。毎日、スーパーに歩いて買い出しに行くし、プラスアルファでも歩くので、大抵の日は1万歩ぐらい歩いている。万が一に備えて、どうしてもぐっすり寝たい!となったら、婿と代わってもらって私がリビングで寝るからね!と宣言してある。
 疲れていると自覚することもある。牛乳とオレンジジュースとオリーブオイルと小麦粉とツナ缶とジャガイモ・玉ねぎ各1キロを徒歩で買い物して帰宅したら洗濯機が止まっている、干さなきゃ、というときなど。それでも、仕事をしていたときのことを思えば、全然楽勝だ。

 ただ、予想されたことであるが、血圧が上がっている。ひょっとしたら、眠くないのも、アドレナリンが出っぱなしってことなのかもしれない。
 さて、困ったな。降圧剤はある。120日分はある。120日分しかない。12月から3月ぐらいの時期に使うつもりだった。ここで使うべきか否か。
 大体が、お医者さんに相談しないで服薬を止めたのが、そもそもの間違いっちゃ間違いではある。でもねえ、立ちくらみが酷くて、上の血圧が100切ってたんだもん。

 YouTubeで回ってきた「高血圧が一発で下がる! ストレッチ3選」みたいな動画を、つい見てしまうじゃないですか。そうすると、その後、同じような、健康系の動画がいっぱい回ってくるのよね。だから、私のYouTubeって、CNNやBBCのニュースと歴史系の解説に交じって、「膝の痛みにはこれが効く」とか「心臓病で死なないための食生活」とか、そんなのがオススメされちゃうわけですよ。あー、やだやだ、ばばくさいったらありゃしない。ばばだから、しょうがないのか。
 アンチエイジングという言葉を聞くたびに、年を取るのは悪いことなの?と反発してしまう(だから、天邪鬼なんだってば)。別に、エイジングそのものにアンチしなくてもいいじゃんね。とはいえ、痛いとか動かないとかいうのは困るから、取れる手立てがあるなら、取っておきたい。とりわけ、今は自分の身体が、自分のためではなく、べべさんたちの生活を回すためにあるから、ここで倒れるわけにはいかんのよ。

 高血圧、高コレステロールはもともと持っていたものなので、海外旅行傷害保険でカバーされない。そのため、病院で診てもらうとなると高くつくだろうから、取り敢えず、薬局でサプリメントを買うことにした。婿についていってもらって(正確に言うと、どっちかっていうと私が婿についていって、だな。私は婿が薬剤師さんと話している隣でにこにこして、「ぼんじゅーる」と「めるしー」って言っただけだもん)。
 日本で薬剤師さんが出してくれた英文の薬の説明書を見せて、こういう薬が欲しいんだけど、病院には行けないので、サプリメントだけでもないかな?というようなことを、婿が薬剤師さんに話す。幸い、薬剤師さんは英語を読んで理解してくれたようだ。2種類のサプリを買って帰った。合わせて17ユーロぐらい。朝夕一錠飲んで3週間分ぐらいになるはず。またもや婿に散財させておるが、倒れるよりはなんぼかましなはずだ。

 もう一つ、困ったことになっているのが指先の肌荒れ。もう、ばりばり。これは、水が硬水だからってこと以上に、今までしたことがない量の家事をやっているからですね。べべさんのお世話の前後には石けんで手を洗うことも多いし。
 せっせとハンドクリームを塗る。退職した頃に、同僚とか保護者とか卒業生とかから、やたらハンドクリームをもらって(60歳女性に贈るものとしては無難なんだろう)、今なら千手観音になっても大丈夫だな、と思ったものだが、千手観音になる前に使い切りそうだ。

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