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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか87】9月(1)秋が来た

 8月下旬、婿が職場復帰し、平日は8時半ぐらいに出勤する。一方、娘のガーゼ交換のためにナースが来るのが8時半から9時半、朝はなかなかドタバタする。私は午前中に家事と自分の用を家でできるだけ済ませ、12時過ぎに昼食に帰ってくる婿がオフィスに戻る14時までにご飯の買い物に行く。娘とべべさんの様子次第で、天候が良ければ散歩に行ったりもする。土日は婿が家にいるので、重い食材の買い出しに一緒に行くこともある。

 夫が帰っていった日は、冷たい雨が降っていた。まだ8月だったが、娘が「ボルドーの秋がやってきた」と言った。実際には翌日には30度近くまで上がったのだが、9月に入ると最高気温が25度を下回るようになり、雨も多くなった。9月中旬には最高気温が20度を、最低気温が10度を下回る日が出てきた。洗濯物を干す時間はベランダが日陰なので、日によっては寒いと感じる。今からこれで、真冬はどうなるんだろう。洗濯物は乾くのか。

 9月初めで日の出が7時20分ぐらい。7時に起きると「東の空が明るい」程度で、車はみなヘッドライトを点けて走っている。婿はフランスでももっと北の方の生まれ育ちだが、子どもの頃は暗い中を学校に通ったと言っていた。留学で日本に行って、朝から明るいからびっくりしたそうだ。なるほど、夏の間、あんなにむきになって肩だのへそだの出して歩くわけだ。太陽が貴重なのね。
日本で言う十五夜の夜は、8時半ぐらいに真東に大きな月があがった。

 9月初め、歩道を歩いていて、足元に街路樹からどんぐりの親分みたいなのが落ちているのに気がついた。クヌギの類いの木だ。道路によっては、栗がゴロゴロしている。空には絹雲が見える。うん、秋が来たようだ。

 スーパーやマルシェに、秋冬の野菜が並ぶようになった。バターナッツではなく、かぼちゃに近いものも見つけた。日本で一般的なものと違って、外側もオレンジ色だ。日本のものより柔らかく、私の力でも丸ごとのものを包丁で切り分けられる。大根は普通のスーパーにあるのは外側が真っ黒で、ズッキーニより小さいくらいの大きさだ。皮を剥けば中は白く、普通の大根だ。日本と同じ外側が白い大根は、マルシェで見つけた。日本のものよりはだいぶ小さいけど。マルシェでは白菜も、長ねぎも、日本のものに近いさつまいもも売られている。スーパーには長ねぎ代わりにするポロネギがある。アメリカ産やエジプト産のさつまいもは中がオレンジだけど、そこそこ日本のものに近い味がする。

 べべさんの離乳食はまだまだ先だけど、それに備えて、フードプロセッサー兼ハンドミキサーも買った。日本で私が愛用していたのと同じ、スイスのメーカーのものだ。私はもう20年以上、今は二代目を使っているのだが、更に進化して、コードレスで使いやすい。早速,野菜のポタージュなどを作っている。温かい汁物が嬉しい。
 日本でまだ猛暑日が続いている中、9月の間に足早に秋が深まっていく。今晩は手羽元とポロネギで塩鍋にしよう。

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