実家
昼下がり
優しく陽が部屋を黄色く染めている
雑然としていた部屋
目の前にはすっきりと片付いている部屋の様子に胸の奥に少し寂しくを感じた。
母親は昔から物を捨てるのが苦手だった。
捨てるかどうか散々迷った末に、もしかしたら使うかも。と元の場所に戻してしまうのだ。
父はそれを見て、ため息を吐く。
久しぶりに帰った実家は少しずつ片付いていた。
学生時代に過ごしていた実家。
その時、いつも周りにあった物が、記憶と共に消えていた。
なくなったことに気づかない物もきっとある。
そして
いつか
全て片付ける時がくる
少し背中の丸まった両親を見て
そんな事を思う。
少ししたら、またこの実家に来よう
過ごせる時間を大切に
部屋を照らしている陽の暖かさにホッとする
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