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食品安全計画を作る FDA

FSMA(食品安全強化法)の食品安全計画(Food Safety Plan)は、食品製造業者がHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)原則を基盤にして構築する必要がある重要な文書です。ここでは、緑茶を例にして、サンプルの食品安全計画を作成します。
1. 製品概要

  • 製品名: 緑茶

  • 製造業者: [会社名]

  • 所在地: [住所]

  • 連絡先: [電話番号、メールアドレス]

  • 製品の種類: 茶葉およびティーバッグ

  • 保存方法: 常温保存

  • 消費者: 一般消費者

2. 製造プロセスの概要

  • 原材料の受け入れ: 茶葉の受け入れ

  • 乾燥: 茶葉を乾燥させる

  • 焙煎: 茶葉を焙煎する(必要な場合)

  • 冷却: 焙煎後の茶葉を冷却する

  • 包装: 茶葉を適切な包装材料で包装する

  • 出荷: 製品を出荷

3. 危害分析(Hazard Analysis)
工程
危害
発生可能性
重篤度
コントロール手段

4. 重要管理点(Critical Control Points, CCP)
食品安全計画では、特に重要な危害に対して重要管理点(CCP)を設定し、それに対して具体的な管理基準を設ける必要があります。この例では、乾燥および包装工程がCCPに該当する可能性があります。

  • CCP 1: 乾燥

    • 危害: カビの発生

    • 管理基準: 温度は70℃以上で乾燥し、湿度は50%以下に維持

    • 監視手順: 乾燥温度と湿度をリアルタイムでモニタリングし、記録する

    • 是正措置: 乾燥温度や湿度が基準を満たさない場合、乾燥を再実施

    • 検証手順: 定期的なカビ検査、記録の確認

  • CCP 2: 包装

    • 危害: 異物混入

    • 管理基準: 金属探知機を使用し、異物がないことを確認

    • 監視手順: 金属探知機の定期的なテスト、記録

    • 是正措置: 異物が検出された場合、そのバッチをリコール

    • 検証手順: 金属探知機の校正、記録の確認

5. 監視手順(Monitoring Procedures)
各CCPに対して監視手順を確立し、記録することが求められます。これには、温度や湿度の定期的なモニタリング、異物検出機器の動作確認などが含まれます。
6. 是正措置(Corrective Actions)
問題が発生した場合の是正措置も計画に含めます。例えば、基準を満たさない乾燥が行われた場合、そのロット全体を再処理するか、廃棄する措置が必要です。
7. 検証手順(Verification Procedures)
検証手順では、計画が正しく実行されているかどうかを確認します。これには、定期的な内部監査や、製品の微生物検査、文書の見直しが含まれます。
8. 記録管理(Record Keeping)
FSMAの遵守のためには、すべての監視活動、是正措置、検証手順を記録し、少なくとも2年間は保存する必要があります。

このサンプル食品安全計画は、具体的な製品や製造プロセスに応じてカスタマイズされるべきです。また、米国FDAの要件を満たすため、計画が適切に実施されていることを検証するための内部監査も定期的に実施する必要があります。

食品、安全計画に関する詳細はFDAサイト、または ToyodaSake@gmail.com まで。

Photo courtesy of Linkdln

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