モノ と ヒト
大学を卒業して就職した会社で、土を扱う仕事をしていた。
そもそも大学では石っころを学んでそれについての卒論を書いたので、特に不思議はないし、自分はそういう仕事が好きだと思っていたし、実際、天職とはいかないまでも肌にあっているとは感じていた。
しかし、職場でのトラブルに少し巻き込まれてから雰囲気が嫌になり、三年と少し努めた初夏に退職した。
その後、生活のためにと始めたアルバイトは無料情報紙の広告の校正だった。
それから訳あって事務所を変わり、事務員のアルバイトをしていたが、引っ越すことになり辞めた。
どちらも、直接ヒトに関わる仕事ではなく、どちらかといえばモノを相手にする内容だった。
私は友達はすぐにできる方だったし、誰とでも気軽に話せるタイプだが、気遣いができないし、空気読めないし、人と関わることがメインの仕事は向いてないと思っていたからだと思う。
真に友達と呼べる人は、割と少ない。
だが
出産して
数々の失敗やトラブルを経験して
沢山の方々に助けてもらったことは忘れることはないし、何よりありがたい。
また、わが子たちや子のクラスメートには随分救われ、癒やされた。
そう
ヒトと関係を築くということは
思いやりや癒しの心が育っていくことなのだと日々、実感している。
逆に
子供の純粋さとは裏腹に周りの大人たちに嫌気がさすこともあり、人間不信になって付き合いを数年断っていたこともまた、事実である。
その、嫌気が
ここ数日で随分解消されつつある。
ヒトと関わることの素晴らしさを実感している。
ブランクを、無駄だったとは思わない。
ただし、これからは毎日を、より大切にして生きていきたい。