双子が誕生して父になったあの日の思い出
こんにちは。
双子の父、山本洋正(@hiromasaya_)です。
今日からちょうど2年前、我が家に双子が誕生しました。
この日の記憶は今でも鮮明に覚えている。と言いたいところですが、少し時間がたってしまったこともあり徐々に記憶も薄れてしまっているような気がしています。
こんな感動的な出来事の記憶が薄れていくのはとても悲しいので、少しでも覚えているうちにこの日のことを記録しておこうと思い、今キーボードに向かっています。
1. その日を迎えるまで
うちの子どもたちは双子で、帝王切開での出産でした。
出産までも決して順調だったわけではなく、妻は切迫早産で出産まで約3ヶ月もの間管理入院をしていました。帝王切開の予定日は37週目だったのですが、いつ生まれてもおかしくないと心の準備だけはしておきました。
点滴や薬の力を借りながら妻も無理せずがんばってくれたこともあり、なんとか予定通り帝王切開の日を迎えることができました。
妻の手術は朝一番目です。
2. 双子誕生
その日は朝から雨が降っていました。
家から病院までは歩いて20分ぐらいの距離です。傘をさして歩いていきました。駅には通勤や通学をする人たちで溢れかえっています。そんな人たちを横目に病院へ向かいました。
受付を済ませて病室へ。何を話したかは覚えていませんが妻は少し緊張した様子でした。
そして時間になります。
妻はストレッチャーに乗せられ手術室へ向かいます。付き添いの看護師さんと一緒に僕も手術室の前までついていきました。
そして、妻とは手術室前でいったんお別れ。
あとは先生たちに託して僕は祈るのみです。
手術室前で待っていると、妻の両親もやってきました。
少し話をしてひたすら待ちます。
どれぐらい時間がたったでしょうか。(おそらく1時間ぐらいでしょうか)
手術室の扉が開いて中から数人のお医者さんと、保育器に入った赤ちゃんが出てきました。長女です。
一瞬ご対面して少しだけ写真も撮らせてくれましたが、すぐに検査を行うため、再び中に入っていきます。
続いて次女も出てきます。同じように少しだけの対面でした。
うまく言葉にできないのですが、感動というよりもちゃんと赤ちゃんの姿をしていてホッとしたことを覚えています。
赤ちゃんが出てきても、まだ妻のお腹を閉じる手術が残っています。こちらも僕たちにできることは無事に終わることを祈って待つことだけです。
赤ちゃんが出てくるのと同じぐらいの時間がかかったように思います。
妻の手術が終わりました。
病室へ戻って説明を受けます。
どうやら出血がかなり多かったらしく、様子見とはいえしばらくは油断できない状態でした。赤ちゃんは問題はなさそうですが、念のため検査するということで2人ともNICUに入っています。
一つの山場は超えたけどまだ安心はできません。
妻も少し話ができるようになり、大事にはいたらなさそうだという感じだったので、しばらくしてから妻の両親は病院を後にしました。
3. 双子とご対面
そして、15時ごろ。
赤ちゃんの検査も一通り終わったようで、NICUに会いに行ってもいいと許可がでました。
妻はまだ動けないので、看護師さんに連れられて僕1人で向かいます。
このときのドキドキ感は半端じゃなかったです。
NICUに入る手続きなどを終えると、再び赤ちゃんとご対面です。
しばらく長女と次女を見比べながら話かけたり、写真をとったりしていました。
そして改めて双子をみると、全く区別がつきません。本当に見分けがつくようになるのかと若干不安になりました。
そんなことを思ってるとNICUの看護師さんから「おむつを替えてみませんか?」と言われたではありませんか。
(お、お、おむつですかっ!?)
そのうち当たり前のようにおむつを替えないといけなくなることはわかっていたのですが、まだこのときはそういう実感がありませんでした。
看護師さんに教えてもらって初めてのおむつ替えです。
このとき初めてがっつりと赤ちゃんに触れます。本当に小さなおむつがとても大きく感じるほどの小ささです。正直に言うと、骨とか折れてしまうんじゃないかとちょっと怖かったのを覚えています。
こうして恐る恐る二人のおむつを替えると、今度は「ミルクを飲ませてみませんか?」とのご提案が。
(ミ、ミ、ミルクですか!?)
おむつを替えただけですが、すっかりひと仕事終えた気になって完全に油断していました。
しかし、もう父親なんです。
ここでようやく自分が父親になったんだと実感しました。
ミルクの飲ませ方も教えてもらって飲ませてみます。本当に少量のミルクをとても時間をかけて、それでも一生懸命飲んでいます。必死に生きようとしているのが伝わってきます。
(がんばれ!がんばれ!)
心の中で励まします。
確か2人とも全部は飲めなかったんだと思いますが、少しは飲んでくれたみたいで少し安心しました。
病室に戻って妻に写真を見せて状況を話すと、妻も早く赤ちゃんに会いたいと羨ましそうに言っていましたが、妻もまだ自分のことで精一杯です。
しばらく妻と話をして、この日は病院を後にしました。
4. さいごに
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
一般的な出産の立会いとはちょっと違った形ですが、子どもが生まれた時の感動や、初めて子どもに触れたときの感触、そして同時に感じる不安。
そして、自分の命をかけてお腹の中で子どもをここまで育て、生んでくれた妻への感謝。手術直後は不安だったけど、ひとまず大丈夫そうだとわかったときの安心感。
全部ひっくるめてこの日のことを忘れないように、できるだけ感じたままに書いてみました。
あ、そうそう。
ひとつ書くのを忘れるところでした。
朝に降っていた雨、双子が生まれてきたときにはなんと止んでいて、手術が終わって病室に戻ったときには、雲の間から太陽も顔をのぞかせていたんです。
別になんでもない小さなことなんですが、このときは小さな奇跡が起こったかのように感じたことはよく覚えています。
そして妻の状態もそんなに悪くなく、双子の方も問題ないということで、翌日にはNICUを出て病室にやってきました。
おむつの替え方とかミルクの飲ませ方を妻に教え、慣れないながらも双子育児がスタートしたんです。
Twitter(@hiromasaya_)では今は仕事復帰してからのことが中心になっていますが、育休中のことなんかも気ままにつぶやいています。フォローしていただけると大変喜びます。
双子が誕生した日の話にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
おわり