【会計】企業会計の前提
企業会計というのは,要するに
ある企業の何らかの経済的な出来事を,
貨幣単位によって測定し,記録し,
その情報を利用者に報告する
ことを言います。
会計というのは最終的にはこれを利用する者に報告することを目的としているわけです。
以前に企業会計原則について取り上げましたが,こういった原則論の内容とは異なり,その内容の前提としてもらいたいものがあります。
それが会計公準というものです。
公準という慣れない言葉が用いられています。
会計基準ではなく会計公準。公の基準?標準?基準よりもより公の大元のようなイメージがあります。
この前提は3つあります。
①企業実体の公準という,会計の対象は特定の企業だというものです。
これを前提にしないと出資した株主も会社の会計の対象にした方が良いのではないか,会社は株主のものだから,という議論が出てきそうです。
出資者とは区別された出資を受けた企業が対象ですよというものです。
②会計期間の公準という,企業としての活動は何十年と続いていくわけですが,その中である一定の期間に区切ってその一定の期間を単位とするというものです。
通常1年間を単位としていますね。
これがないとうちは23年とか長期の単位で会計しますという企業が出てきてもおかしくないのかもしれません。
③貨幣的測定の公準という,企業の経済活動又は経済事象を貨幣単位を測定のための尺度として統一するというものです。
これがないと測定できないような人的な能力を持ち出そうとしたり,測定できるものでも人数で測定するとかになったり,めちゃくちゃな感じになってしまいそうです。
これを貨幣で測定しましょうねと前提としたということですね。
正確な言い回しなどはあるのでしょうけれど,大体の理解で言うとこんな感じの前提があるよということです。
考えてみれば今や当たり前のものばかりですが,人類が会計を考えるに当たって当たり前にしていたということですね。
今回はここまでとします。読んでいただきありがとうございました。