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【人生】詐欺の告訴って警察はなかなか受理してくれない。
例えば投資詐欺。
1000万円を預けてくれれば毎月〇〇万円の配当が得られるという謳い文句で出資を募るようなもの。
最初の数か月は説明された通りの配当金が入金されるものの、途中から何らかの言い訳をして入金がなくなるケース。
このような投資詐欺を詐欺罪で告訴することもあり得ます。
しかし、警察はなかなか受理してくれないのが現状です。
騙すという故意があったのか否かについての証明が難しいという理由でです。
そして雑談ではお金に目がくらんだんでしょ?といってきたりすることもあります。
それと貸したお金が返済されないというケース。
これは貸したことを書面にしていたとしても、なかなか受理してくれません。
これも同様に騙す意思があったのか否かについての証明が難しいという理由です。
ただ、前者の投資詐欺の事案でも、被害者が多数いるなど社会問題化しているようなケースでは、受理してくれることもあります。
警察も黙ってはいられないということなのでしょう。
なので理屈も大事なのですが、こうした社会的な圧力のようなものを持ってしてやっと受理されるかどうか、というのが実感です。
実際に投資詐欺が社会問題化したときに弁護団を結成して告訴して受理されたことがあります。
これは投資詐欺の会社の代表者等を探し出して逮捕、勾留し、起訴しました。
刑事裁判でも実刑判決となり、執行猶予が付かない懲役刑となりました。
民事訴訟も提起し、判決を得ました。ただ、たいていこういった輩は財産など持っているはずもなく、強制執行の対象となるようなものはありません。
そうするとたいていは隠し持っているだけだなどという声もあり得ます。
しかし、騙し取られたお金の動きを口座の情報で追っていって、投資詐欺会社の運転資金、別の被害者への配当金などで費消されていたことが明らかなので、そういったこともありませんでした。
これだけでは引き下がれませんので、他の役員、重要な役割を担っていた従業員など、責任を問うことができそうなあらゆる者を相手として告訴したり民事訴訟したりしました。
その結果、一定の回収を図ることができ、被害者にも一部ですが返還することができたことがあります。
弁護士の仕事のうちやりがいを感じるものの一つですね。