光のふるまい in 光のふるまい1
度なしなのに度あり!?
度なしのサングラスを購入したい方や、
わざわざ素通しのレンズを入れて
購入したお客様が、掛けた瞬間、
度が入っているみたい!?、
そう言われる場合が、たまにあります。
中には、展示してあるフレームを掛けて、
デモレンズ(ダミーレンズ)なのに違和感を訴える方もいます。
これ不良品じゃないの! とまで言う方もいます。
非常に敏感な方だなあ、と驚きます。
実は素通し、いわゆる平面と言われるレンズでも
斜めに入ってくる光は屈折しています。
平行平面板の原理?と言います。
平行平面板に斜めに入射した光線は、
レンズ前面で屈折し、後面で屈折し、
進行方向が同じになって空中に出てきます。
ですから、O地点にあるリンゴはレンズを通して人がみると
まるでO'の位置にあるかのように見えます。
詳しい計算式は省きますが、屈折率と厚みによって
厚みの何分の一分近くに見えます。
※ 自分が理解してない、出来てない計算式を書くのは、
文系四大卒、在籍六年としては倫理的に許せないのです。
敏感(神経質?)方には、まるで度が入っているように
感じるわけです。(実際には1mm以下の差なのですが・・・)
お風呂に入った時に足が近くに見えたり、
川の水底にある綺麗な石が近くに見え、
取りに入ってみたら案外深かったりするのは
同じ原理です。
平行平面板でも球面収差や
像面湾曲収差が生じているのです。
(専門用語が出てきましたが、取りあえず、
そう言う言葉があるくらいに留めて下さい)
ちなみに、Oに向かう光線は平行平面板を
通るとO'に向かって進みます。
移動量(a)=d(1-1/n)で計算できます。
それはともかく、時々デモレンズのままで
掛けて帰ろうとするお客様がいます。
デモレンズはアクリル板です。
光学的な条件は満たしていません。
素通し(±0.00D)のレンズでも、
研磨してあり光学検査にも合格しています。
「±0.00と言う度が入っているんです」と言ったりします。
レンズの入れ替えをお勧めするのは、
売上のためばかりではないのですよ。
平行平面板を通る光のふるまい
平行平面板を通る光のふるまいをgifアニメにしてみました。
異なる媒質中を通る時、光速は遅くなる。
それを表したものです。
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