自分の「くれない」に気づいたときにやる一歩目のアプローチ

DevLOVEの「くれない」イベントがすごくよかった

2021年10月14日、こんなイベントに参加しました。

概要
 新しいことに挑戦し続けているといつしか「社内で一番詳しい人」「新しいことを推進する人」という立ち位置が身につきます。そうして、一人で奮闘することから一つレベルを上げて「チームを巻き込む」「組織を巻き込む」ことが必要になっていきます。
チームや組織を巻き込む上では、
「〇〇してあげたのに XX して "くれない"」
「自ら学習して "くれない"」
「自分以外誰も動いて"くれない"」
といった "くれない" 現象がついてまわります。
こうした"くれない" はいつしか「自分でやったほうが早い」「自分が全部やればいい」と言ったあきらめを生み、チームにおける "ブラックボックス化・属人化"を生みます。
そして、「〇〇さん だからできるんだよ」「〇〇さん よりうまくできないから任せます」という不名誉な唯一無二感が付き纏い、自らが新しいことに挑戦する余白を失ってしまいます。
そもそも、たった一人の人間でチームや組織を変えていけるわけがありません。変化の主体はチームであり、組織なのですから。それなのに孤軍奮闘を強いられていると、いつしか「もう一人で歩けない…」と心が折れてしまいかねません。
今回は、そんな 社内エヴァンジェリストの方々が ”くれない” 現象にどう向き合っていくかを社内外で活躍する2名のエヴァンジェリストの経験をもとにワークショップ形式で紐解いていきます。

小田中さんの話

「北風ではなく、太陽のアプローチを」ということがすごく大きいと思っていて 「興味がない・やりたくないという状況にたいして、正論的に説得するのではなく、その状況をなくすために、サポート的な動きでやっていく」という考え方にとても納得感がありました。

はちさんの話

「くれないになるとまわりとうまくいかず、自分の努力も空回りしてしまう」(そしてつらい)という感じがとても胸につまされました。
「自分のものさしにはなかなか気づけないが、気づいたら見直そう」ということに対してすごく共感を覚えました。
(ほとんどの相手は敵ではないことにも気づこう、っていうのも裏にあるのかなと思っています)

ディスカッションで印象的だった話

「湿った木に火はつかないから、まず乾かすことを意識しよう」ていう話が、お二方の発表の後のディスカッションで出ていて、非常に印象的でした。

「くれない」は自分の状態に気づくキーワードである

「自らXXして "くれない"」という気持ちになったら、この「くれない」状態じゃないかということを強く思い起こすことができるな、と思いました。

ワークショップやその後の感想戦でも、「自分のくれないにきづいたら、もっと支援的になりたい」といった感想が渦巻いていて、イベント全体でとても熱量が高かったです。

(熱量が高かったのは小田中さんが事あるごとに「くれないだーーーーー」って叫んでいたのも要因としてあると思います (笑))

イベントに対する感想

自分の「くれない」に気づいたら、太陽のアプローチに変えていこう、自分のものさしに気づこう、という学びが得られてこのイベントに参加して非常に良かったです。
ただ、具体的に「くれない」一歩目の動きをどうやるか、についてはまだ決めきれないでいました。

イベント後に考えたこと:くれないで相手に伝えたいことには響くタイミングがある

イベントの前後でこういう「くれない」にぶちあたったことがありました。

3年前くらいに未経験からエンジニアになった知り合い。
2年前に 現場で役立つシステム設計の原則っていう本があって、リーダブルコードの次には読んでみるといいよ、という話をしていました。
結局読んでくれようとはしなかった感じでした。
(リーダブルコードは読んでくれました)
どうして読んで「くれない」のか?
そして、今現在。
その知り合いはコードや設計に関する問題点に悩んでいる、という状況にあることをその知り合いと話していて気づきました。
そのときに、本を目の前において、序文を読ませてみたら、「読んでみたい!」となっていました。

ここから気づきを得たことは、その人にとって、今ソフトウェアエンジニアとしてどんなステージなのか、どんな会社の中の状況なのか、どんな仕事や開発に対する認知なのか、がすごく関係するということです。
コードの設計の課題にぶち当たっているという状況。自分の課題感として意識が強くある状況、っていうのが響く原因だったと思うのです。

「くれないの一歩目をどうするか」に対する自分なりの考え

結論としては、くれないの一歩目はまず、「観察すること」

くれないイベントの中で自分は以下のようなことを宣言しました。

湿った木に火をつけるためにかわかす事が必要で、そしてかわかすために相手の状況をよく観察・ヒアリングすることが大事です。
共通の理解があるか(例えば現状のコードに対する不満)を探して、そこに対してちょっとずつ乾かしていく(課題に気づくようなヒントをしていく)という流れでうまく火をつけられるのではないかということが、自分の「くれない」経験から仮説を立てられました。

(もちろん、全く「くれない」を解決する状況にないという気付きが観察から得られる場合もあるはずで、その場合はその人の状況にとってのその次を考えるのが良いと思います)

今後は自分の「くれない」に気づいたら、この「乾かし」アプローチを検証していきます。

余談

くれないイベントについて上で出てきた知り合いにも説明しましたが、最終的に「YOSHIKIさんのドラムがいかにすごいか」というイベント関係ない話を力説してしまいました。
やっぱりYOSHIKIさんすごい。

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