デンマークの子供が大人になっていくまで。
今日はデンマーク留学の頃に学んだ
デンマークの教育について、
簡単に易しく書いてみる。
生まれてから
デンマークでは
子供が生後6ヶ月をすぎると、
保育園や保育ママに子供を預けて
お母さんは仕事に復帰することができる。
0〜3歳までのところや、
6歳まで一貫した保育園、
3歳から幼稚園へ入学する子もいる。
学費の3分の2が国や市から出て無料。
(残りは親が払うのは保育料のみ)
時間帯によっては、早朝にサンドイッチを
子供にもたせて朝ごはんも
園で食べている子供達もいる。
園を卒業すると日本では1年生。
でもデンマークでは6歳から
1年生のひとつ前「0年生」になるのだ。
0年生と留年、10年生
0年生とは、1年生になる前の準備期間で
今まで遊んできた子どもたちが、
「学校ってなんだろう?」
「先生ってなんだろう?」
クラスのルールや社会性を知る期間だそう。
0年生から9年生までは義務教育で、
学費は大学まで無料。日本のようなテストは
9年生までなく、
小学生で留年する子もいると聞いて驚いた。
ただただ
『テストの点数が悪い』とか、
『素行がよくない』からではないそう。
話を聞いていると自分で自分の学習レベルを
見つめ直して、次の学年に上がった時に
無理なく勉強ができるようにするため。
私の留年に対する勝手なイメージが
浮き彫りになったことに気がついた。
新鮮なようで、ちょっと反省した。
9年生のテストが終わると
高校へ通う子もいれば、将来やりたいことが
すでに決まっている子は専門的な学校へ
通うなどの選択肢があるそう。
また、デンマークには10年生もあり
自分の学力を伸ばしたり、
将来何をしようか考えたりする1年間もある。
この時点で、年齢に差があってもなくても
自分のペースで自分の道を探すための
たくさんの『選択肢』があることに、
素晴らしく感動していた。
留学していた頃に思っていた
この国の人々の心の豊かさとか
他者と比較せずに、自分自身を
小さい頃から見つめているところ。
多趣味で器用な人が多いなぁとか
そんなことを、この教育システムを聞いて
心の中で勝手に納得していたのである。
充電期間
高校や専門の学校を卒業する
17、8歳の青年達は約2年ほど
自分が何をしたいのか考える充電期間がある。
その2年間で彼らは
友達と海外へ旅をしたり、
お金を貯めるためにバイトをしたり、
フォルケホイスコーレと呼ばれる
成人学校へ行ったりと様々である。
ちなみにデンマークは、
18歳をすぎると成人。
全寮制の学校もあるため、
成人になるまでに
親から離れて暮らしている若者も多い。
それからSNSを使ってシェアハウスの
ルームメイト募集をよく見る。
2年間の充電期間を経て、
彼らは就職、大学進学、専門学校
それぞれの道を進んで
大人になって行くのである。
デンマークの教育を学んで
子供は親が育てるというよりも、
《国で育てる》というイメージが
しっかり形成されていたのを
実際に感じることができた。