障がいがあってもなくても。高福祉デンマークのフォルケホイスコーレでの一コマ。
私が北欧デンマークで留学していた
エグモントホイスコーレン。
ここでは、
障がいを持つの学生と健常者の学生が
寝食を共に過ごし、学んでいる
デンマークでもただひとつの
「特別な学校」である。
学校についての詳しい記事は
以下の記事をご覧いただきたい。
今回の記事は、
私が留学中に夏〜冬にかけて
半年間通して取っていた
水泳とボールスポーツのクラスで
このクラスの中で感じた
エグモントならではの学び
《障がいがあってもなくても》
について書いてみる。
障害があるから、留学は無理?
本当にそうだろうか?
この学校の卒業生や同期、
現在進行で留学にチャレンジしている
車椅子ユーザーの仲間達を
何人も見てきている。
この記事が少しでも誰かの心に届いたら
幸いである。
金曜日のクラスは
どのクラスを選んでも基本的には
午前と午後を通して行われる。
たとえば、カヤックのクラスは
午前中からランチパックをつくって、
『お昼は海の上で食べたんだよ。』
なんてそんな楽しそうな話を聞いた。
他にも1日かけてハイキングしたり、
サイクリングしたりするクラスもある。
私のクラスの恒例行事は
午後のスポーツの授業の後に
決まって海に入ること。
授業最終日は北欧の冬。
気温3℃の中、
みんなで一緒に海へ入って
小さなサウナにきゅうきゅうになって
ビールで乾杯した素敵な思い出がある。
(ちなみに翌日が週末ということもあり、
先生も時々一緒になって
ビールを飲んでいたりする。)
このクラスにも少数だが、
障害を持つ学生がいた。
もちろん彼ら自身で選択したのだ。
彼らが授業を学ぶとき、
その授業をサポートするのが
ヘルプティーチャー(以下:HT)と呼ばれる
元学生らからなるグループの
若者達である。
HTは総勢30名程。
先生が各授業の前にヘルプが必要な生徒の
授業のサポートをするために
HTをそれぞれ振り分ける。
HTは授業の先生と相談し、
彼らがみんなと同じか、
それに近いことができるようにサポートする。
ある日のこのクラスで、みんなで野球をした時
先生は、車椅子の彼に
バットではなく大きめのスポンジボールと
テニスラケットを用意していた。
それから塁に出る時は、
車椅子の彼だけは特別に
ダイヤモンドではなく、
一直線上のとあるラインを
彼専用のベースとし、そこに到達すれば
OKという特別ルールを作り、
みんなと同じように野球を楽しんでいた。
寒中水泳のときも
砂浜を走る車椅子に乗って
一緒に海へ入るし、
ヨガの時はふわふわのマットに寝転がって
気持ちよさそうにしている彼と
一緒にリラックスしたのを覚えている。
もちろん一人ではできないけれど、
それは私達も一緒だ。
みんな誰かに助けられて、
支えられて生きているんだ。
だから大丈夫。
どんなことも飛び込んだ先で
誰かが必ずあなたを支えてくれる。
そんなことを
このクラスから学ぶ日々だった。