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「特別な学校」エグモントホイスコーレンの学生達とは?
デンマークのフォルケホイスコーレの中で
障がいを持つの学生と健常者の学生が
寝食を共に過ごし、学んでいる
デンマークでもただひとつの「特別な学校」
エグモントホイスコーレン(以下、エグモント)
その学校の学生達について今日は紹介したい。
3つのグループ
エグモントの生徒数は約200人。
その学生達は3つのグループに分けられる。
デンマークの先生の言葉を借りると、
①なんでも自分でできる学生
(兼アシスタント)
②少しの助けが必要な学生
③多くの支援が必要な学生、である。
多くの支援が必要な学生(③)は、
自分の日常生活をサポートしてもらうため
学期の始まる数ヶ月前に
自分で自分のアシスタント(①)を
決めることができる。
面接で自分と気が合うか、
どんな人かをサポートする先生と決定する。
これは、その学生が後にDK国内で
自立生活をするための
パーソナルアシスタント制度の
練習になっているそう。
学業と仕事を学内で両立する
エグモントのシステムを簡単に説明すると、
障がいのある学生が雇い主で
アシスタントとなった学生は、
障がいを持つ生徒の日々の
サポートをする事(仕事をすること)で
お給料が支払われている。
つまり、①の学生達のほとんどが
学業と仕事を学内で両立しているのである。
障がいの程度によるが、
大体1人の障がいのある学生に対して、
2,3人のアシスタントの学生が
1日交代で仕事をする。
私の場合、1ターム目では3人で
2ターム目では2人で交代で仕事をしていた。
通常授業以外の生活場面では、
その日が仕事の場合は
朝の着衣のサポートから
夜ベッドに移動するまでを担当する。
お風呂介助の時だけ助っ人で入ることも
時々あったが、基本的には1対1である。
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アシスタントティーチャーの役割
アシスタントの学生が学業をしている間や、
②の学生(軽度の障がいがありながらも、
アシスタントを常時必要としない学生)
のためにヘルプティーチャー(以下、HT)
と呼ばれる
グループが①②③の学生達とは別にいる。
彼らは名前の通り、②や③の学生が
円滑に学業に取り組めるように、
その学生のヘルプをしたり、
先生のヘルプをしたりする。
HTは元学生で(前学期に学生だった)
①を経験した人達がなっていることが多い。
私たち日本人留学生も、
デンマーク語ができないという点で
コミュニケーションにサポートが必要なとき
手が余っているときなんかはHTが
(基本的には②や③の学生についているが)
通訳として入ってくれることがある。
朝食を終えて、
私はグリーンプロジェクトの授業、
③の学生は音楽だったとしよう。
すると③の学生にHTがやってきて
「音楽室行くよ~」と声をかけてくれる。
私は私で、自分の授業に専念できる環境が
整えられている。
教育を受ける権利
今回はエグモントの学生達について
書いてきた。
エグモントでは普通のフォルケでは体験できない
学生兼アシスタントというシステムがある。
それは、エグモントが
《どんな学生にも同じように
敎育を受ける権利がある》
というノーマライゼーションの考え方を
持ちつつ、
学生達の働きながら学びたいを叶えている。
①②③それぞれの学生が日々違った学びを
生活を通して互いに過ごしているのである。
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