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殻を破りたい

先日、10歳の息子が習っているミュージカルの保護者向けワークショップに参加してきました。

実は以前、このミュージカルクラスで、ヨガの先生として入ったことがあり、そのとき、子どもたちと自由に戯れるのがめちゃくちゃ楽しくて、あの感覚を感じたいな、という想いがありました。

相手に触れる

いくつかのワークがあったのですが、印象に残っていること。
2人組になって、相手をマッサージする。1人があぐらになり、後ろから頭や肩、腕を触ってほぐしてあげる。これが気持ちよかった・・・。反対にやる側になると、難しかった・・・。どれくらいの力でやると気持ちいいんだろう?どうしたら気持ちよくなるかな?手の感覚と、頭をフル稼働。
こちらが力み過ぎてもリラックスできないよなぁ、と深呼吸しながら。

このワークを小学生もしているというからおもしろい。
今の子どもたちは、力の加減がわからなかったり、相手に触れることが少なかったり、リアルな体感が私たちが子どもの頃より圧倒的に少なくなっていると言うのです。
相手のことを思いやること、相手の体温を感じること、こうして感じる場があるのはありがたいなと思いました。

言葉のバトン

次は大きな円になって座り、「ワンフレーズパス」。
1人ひと言、例えば「〇〇ちゃんが」→「昨日」→「どこどこで」のように、言葉をつないでいく。
ある人のところでとんでもない展開になったりして、私は最後の締めのフレーズ。
こうして人が渡すバトンを受け取って、瞬時に頭を巡らせて話をつないで展開させていく。想像力と瞬発力、協力が必要なワークでした。

最後できあがると、やった~♪という、ひとつのことをみんなで完成させたという達成感を感じました。

お買い上げ

2人1組になって、出されたお題を体で表現する、というもの。
ポイントは、しゃべってはいけない。相手の動きを見ながら、自分の動きを決めたり、自分が誘導したり。無言の中で行われるコミュニケーションが、なんとも楽しかったです。
お題は、「スプーンとフォーク」と「セロテープ」。

つい正しさや正確さを表現しようとする自分。もっとユーモアが欲しいなぁと痛感したワークでした。
先生は決して「そう見えるもの」をお買い上げするわけではないようです。
とにかくおもしろいもの。クスっと笑えるもの。

そういえば、息子は1年生の頃、「お買い上げされなかった~」と残念そうに帰ってきたのですが、ある日「今日はお買い上げされた!!」とめちゃくちゃ嬉しそうに言っていました。母もセロテープでお買い上げされたときは、とっても嬉しかった♪

人間を育てる

先生は、ミュージカルというクラスを通して、決して歌や踊り、演技がうまくなるように教えているわけじゃないと言います。そんなのは正直どうでもいい、と。

現在、教育の中でも非認知能力が重要視されてきていますが、ここでやっていることは、まさにそれを伸ばしていく関わり。社会の中で、他者と協働して暮らしていき、心の充実を大切にする動きです。

人はひとりでは暮らしていけない。人との関わりにおいてしか、成長発展していけないですね。地域社会が崩壊している現在、学校以外のコミュニティーに属していくことの大切さを感じました。

そしてここのミュージカル公演は、毎度多くの人を感動させるすばらしい公演になるのです。それはこうしたワークを積み重ねてきた子どもたちだからこそ出せる、一体感だったんだとわかりました。

大人も発展途上

今回のワークショップに参加して、もっとこうすればよかった、こう言えばよかった、正解を出したい、認められたい、大人の私もいろんな感情が動きました。そして、改めて「表現」することが、私は好きなんだなぁと感じました。表現は、自分を知っていく作業、相手を知る作業。そんな風に思いました。

きっと子どもたちもドキドキしながらお題に挑み、感情を動かし、凹んだり、ガッツポーズしてるんだろうなぁと思います。殻を破れずにもどかしく自分に腹立たしくなったり、劣等感を感じたり、はたまた優越感を感じたりすることもあるのかもしれません。

私自身、まだ殻かぶってるな~と感じたこと、そしてもっともっと自分を表現したい!という欲が、自分の中にあることに気づきました。
それは私という人間が、ここに「在る」ことの輪郭を、ハッキリくっきり認識し、より際立たせたい、そんな欲のようなもの。
人生一度きり、もっとパ~ンとはじけてみたいな♪そんな気持ちです。


読んでいただき、ありがとうございました♡



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