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ふたりのイーダ (本読みの記録)

全然この本まで再読する予定はなかったのですが、アメリカまで持ち帰る本を選んでる最中に手に取ったらうっかり読み耽ってしまって。

いないないばぁ、の絵本で知られる松谷みよ子の児童文学『ふたりのイーダ」。

こちら公式から…。
「イナイ、イナイ、ドコニモ……イナイ……。」
直樹とゆう子の兄妹は、おかあさんのいなかの町で、だれかをもとめてコトリ、コトリと歩きまわる小さな木の椅子にであい……。

いくつかの版がありますが、どのあらすじをみても原爆の悲劇への言及があって、それは確かにそうなのですが、読書体験としてはそれはとりあえず横に置いておいて、主人公の直樹の視点で辿って欲しい、と思います。

むせかえる夏の木々の向こうに現れる洋館と自ら歩く椅子。おそらくまだ生々しく大人たちに刻まれている戦争の記憶。妹のぽっちゃりとした手とその重さ。
一夏の冒険というにはやや重々しく、それでも最後にはすーっと全てが繋がっていく物語と、祈り。

今手に入りやすそうなのは青い鳥文庫のよう。

この兄妹のシリーズは他にもあるのだけど未読です。図書館にあったりはするかな?
ももちゃんとあかねちゃんシリーズも読み返したいなぁと思いました。

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