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1月FOMC利下げ見送り~DeepSeekめぐりNVIDIAに輸出規制強化検討?

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FOMC、利下げ見送り(予想通り)

今夜の1月FOMCは注目度が高くありませんでしたが、予想通り政策金利は据え置かれました。マーケットも小動き。ほぼノーイベントとなりそうです。

・フェデラルファンド金利の誘導目標レンジは4.25-4.5%(変わらず)
【声明】
・インフレに関して前回と同様に「幾分高止まりしている」としたが、
 2%の目標に向けて進展を示したとの文言は削除
・「委員会は雇用とインフレの目標達成に対するリスクはほぼ均衡していると判断している」「FF金利誘導目標レンジに対する追加的調整の程度とタイミングを検討する上で、委員会は今後入手するデータや変化する見通し、リスクのバランスを慎重に見極める」

FRBは昨年24年9月に一気に0.5%の利下げに着手。11月に0.25%、12月に0.25%と断続的に利下げを実施、合計1%の利下げを行ってきました。これが1月、停止されたということです。予想されていたので事前に米市場金利は上昇しており、利下げ打ち止め決定でもそれほどマーケットには動揺はありません。今まさにパウエル議長会見中ですが、サプライズも失言もないようです。トランプ大統領から利下げ要請があったか、という質問に適切でないため大統領の発言には一切コメントしない、連絡は受け取っていない。とコメントしているようです。
今後の利下げ、次回はいつなのかという点がここからの焦点かと思われますが、声明では、「今後入手するデーター、変化する見通し、リスクバランスを慎重に見極める」としていますので、次の一手が利下げなのか、利上げなのか、いつなのか言質を取られないように会見されているのだと思われます。全部チェックしているわけではありませんが。。。

米金利は前日からやや上昇するも、大きな変動はなし

金利は据え置きが発表された瞬間やや上昇に反応するも、行って来いの下落となりつつあります。ただ発表前から金利がやや上昇基調にありましたので、水準としては前日より金利が高くなっています。

米国債2年金利 29日9:30~の値動き

長期金利もほとんど同じ値動きです。発表の瞬間金利上昇となりましたが、その後金利は行って来いで発表前の水準に落ち着いてきています。

米国債10年利回り推移 29日9:30~

ドル円相場は極めて小動きです。方向感がないとも言えますね。
ドル円15分足。週明け月曜のDeepSeekショックで株が下落した時、トランプ政権の関税報道の時のほうがボラティリティがありました。FOMCイベントでのドル円の上下動は殆ど見られず、寝てても良かったね、って感じ。

ドル円15分足と日米金利差(2年)

AM5:30時点のCME FedWatchをチェックしてみても、年内利下げ織り込みは6月、12月で大きな変化は見られません。ただ、年1回まで利下げ織り込みが低下していたことを考えれば足下では2回を織り込んでいますので、年初よりはやや市場がハト化していますね。

CME FedWatch

ドル円は小動きで取引するモチベーションが上がりませんが、やはり米国が利下げを見送ったことで、今夜は全体で見ればドル高です。

通貨インデックス比較 24年12月から日足

足下ではオセアニア通貨売りが正解だったか。。。ユーロ売りも再開しそうな気配がありますが、欧州、特にドイツ経済が冴えないのにドイツの代表的な株価インデックスDAX指数上昇が止まらないのは、このユーロ安の恩恵でしょうか。

ドイツ株DAX上昇続く

DAX日足

ドイツ株、足下では米株より強いですね。腑に落ちないのでAIに聞いてみました。「ドイツ株はなぜ上昇しているの?」以下が回答です。

世界経済の堅調さと中国経済の回復期待

ドイツの主要株価指数DAXは輸出型企業が多く含まれており、世界経済の安定や中国経済の回復期待が株価を押し上げています。

  • 特定セクターの好調

    • ソフトウェア大手SAPや防衛関連企業ラインメタルなどが大きく株価を伸ばしました。特にラインメタルは国防支出拡大を背景に株価が2倍以上となっています。

    • シーメンス・エナジーは年間で300%超の上昇を記録しました1

  • エネルギー価格の下落
    天然ガス価格の急落が欧州全体の景況感を改善させ、ドイツ株式市場にもプラスの影響を与えました。

  • ユーロ安による輸出企業への恩恵
    ユーロ安が進んだことで、輸出関連銘柄に買いが入ったことも支えとなっています。

  • AI・防衛関連株への注目
    景気低迷下でもAI技術や防衛関連分野への投資が増加し、これらセクターが株価上昇を牽引しています。

あれ?欧州天然ガスTTFって足下で上がっているじゃない?とも思うのですが、、、ウクライナを経由する欧州向けロシア産天然ガスの契約が2024年12月に期限を迎え、2025年1月から供給が減少しガス価格が上昇中。

欧州天然ガスTTF日足 2023年5月~

しかし、ロシアがウクライナに侵攻した2022年の価格から見れば全然安い、とも言えます。2022年は300ドル超えてましたからね。。。

欧州天然ガスTTF日足 2020年9月~

DeepSeekの低コスト、短期間開発に疑義

DeepSeek(ディープシーク)が米オープンAIのモデルのアウトプットを参考に技術を開発した「相当な証拠」がある

マイクロソフトとオープンAIは、中国の人工知能(AI)新興企業DeepSeek(ディープシーク)と関連のあるグループが、オープンAIの技術から出力されたデータを不正な方法で入手したかどうかを調査している

早速ケチがついたことで、今日1月19日の東京市場でも半導体関連銘柄のリバウンドが見られましたね。また、今日はASMLの決算が良かった。これも半導体セクターの支えとなりました。

これで、急落したNVIDIAは今夜も大きく買い戻されるか?といえばそうでもなくて、前日比5%を超える下落となっています。ただし200SMAはサポートされそうではあります。

NVIDIA日足

DeepSeekに関しては、NVIDIAのH100を使用している疑いがあります。先端半導体輸出規制があるのですが、どのように搔い潜ったのか。これをトランプ大統領が看過するわけがありません。

米エヌビディアの中国向け販売に追加的な抑止策の導入を検討

このあたりがNVIDIAの上値を重くしていのかもしれません。
米国株全般も今夜はやや軟調です。
利下げが見送られたことで手仕舞いが入っているのかもしれませんが、大きく売られているという感じではありませんので、今週のハイテク企業決算次第では再び上昇開始する余地は十分にありそう。

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

FOMC後の値動きを見て、ドル高が極まるようならドル売りを、と考えていましたが、それほど大きな動きとなっていないためポジションはとらず。。。ノーポジです。
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