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ドル金利再上昇?金利高でも米株持ち直し

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日米首脳会談後、関税発動警戒の中、小確りとなった日本株

日経平均やTOPIXは相変わらずレンジの中での推移。日米首脳会談を受けて日本株が物色されるような好材料があったわけでもありませんし、先週2/7(金)は米雇用統計の強さを受けて米金利上昇、米株が全面安の展開となったことを考えれば、週明けの日本株市場、大きく下げなかっただけでも上出来です。しかも、銘柄選択ができていればかなり利益を手にできる相場展開となっています。小型、グロース株が強いんですね。22年からの日本株上昇は外国人投資家好みの大型株主導の相場展開が続きましたが、すっかり様相が変わっています。この変化に柔軟に銘柄組み換えができている個人投資家はこの相場が面白くて仕方がないのでは?

上段 日経平均 TOPIX
下段 東証グロース250 J-REIT

左下の東証グロース250指数は旧マザーズ指数です。昨年夏の植田ショック前の水準を奪還しそうな勢いですね。

トランプ関税警戒などで積極的にリスクが取れない中、日経平均、TOPIX組入の大型株が買いにくい中、関税の影響を受けにくい内需株が多い新興市場に資金が流入しているとようです。

あとは金利高の影響が軽微であることも重要でしょうか。日本の金利上昇はトレンドが強く、今日長期金利は1.32%台を示現。

日本国債利回り

先週日銀の田村審議委員は25年度中に政策金利を1%に引き上げたいと発言しましたが、中立金利(日銀は1~2.5%と想定)の下限まで利上げしたいというのが日銀のスタンス。拙速な日銀の利上げで日本経済が冷え込んだりしないか心配です。今日、みずほ銀行は長期プライムレート引き上げました。

米金利も雇用統計、ミシガン大学期待インフレ率上昇で上昇だが

雇用統計については前回のnoteを参照ください。失業率が低下、平均時給の上昇=インフレの上昇で米金利がリバウンドしました。その後発表されたミシガン大学消費者信頼感指数は低下していたのですが、よくよく見ると、期待インフレ率が急上昇していますね。

・2月ミシガン大学消費者信頼感指数
 結果 67.8(予想:71.8、1月:71.1)
・1年期待インフレ率
 結果 4.3%(予想:3.3%、1月:3.3%)
・5-10年期待インフレ率
 結果 3.3%(予想:3.2%、1月:3.2%)

というわけで、米金利がどこまでリバウンドするかが今週の注目。CPI消費者物価指数が発表されますので、これではっきりするでしょう。

より注目度の高いコアCPIは前回1月に前月比で+0.2%にインフレの伸びが鈍化していましたが、これが再びが回復するようだと金利の一段高があるかも。予想では+0.3%に前月比からのインフレの伸びが回復する見込み。総合CPIは12月+0.4%から+0.3%に鈍化見込み。

米コアCPI~前月比推移

下記は前年同月比ノコアCPIチャート。趨勢的にコアCPIは低下傾向にありましたが、これが再上昇しないことが重要です。インフレ再燃となれば米金利再上昇、米株が売られる展開となると思われます。12月3.2%でしたが、こちらは3.1%に低下する予想となっています。米CPIは12日(水)22:30に発表されます。

米コアCPI~前年同月比推移

鉄鋼アルミに25%の関税発動、トランプ大統領表明

トランプ大統領は9日、米国が輸入する鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を課すと発言しました。10日に詳細発表される見込みですが、現時点でニュースはありません。対象国がまだ明らかになっていませんが、「米国に輸入されるどんな鉄鋼製品にも25%の関税がかかることになる」と発言していますので、日本も対象となると見込まれます。

米国はカナダやブラジル、EUなどから鉄鋼を輸入。この3つで全体の輸入量の半分を超え、メキシコや韓国が続く。日本からの輸入も4%程度ある。

日本は全体シェアの4%程度とあまり高くないのですが、鉄鋼関連セクターには向かい風となるでしょうか。

株探

関税発動を示唆とはいえ、これはトランプ氏が大統領になる前から公言してきたことですので新たな驚きはないのかもしれません。今夜の米国株市場は、雇用統計を受けた金利高による下落を引き継ぐこともなく全般堅調に推移。反発基調にあります。

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

トランプ関税発動示唆に
日本の林官房長官は
「具体的な内容を精査して適切に対応する」
ショルツ独首相は
「1時間以内に行動する用意がある」と発言しており
ドイツは報復関税発動するようですね。日本はどうするのでしょうか。日米首脳会談では滞りなく無難にこなしたとはいえ、関税について突っ込んだ議論はなかった模様です。NYが引けた頃に詳細が発表されるのか、明日の東京市場は建国記念日で休場ですので、直接の打撃は避けられるのが幸いでしょうか。

ドル円はCPI控えて、下げ止まりレンジ入り

ドル金利低下が止まっていることで、ドル円下落も止まっています。

ドル円15分足と日米金利差(2年)

レンジですね。日足でみると週明け2/10(月)は円安ドル高です、陽線が立っています。

ドル円日足

200SMA(ピンクのライン)を下回っていますので、基本のトレンドは円高方向にあると思っていますが、12日のCPIに向けてひたすらドル売りするのもリスクが高い局面でしょうか。できればCPI上振れでドル金利上昇、ドル高となった後に再度売りたいですね。
今日はドル円154.57円ショート⇒152.20円
ユーロ円160.21円ショート⇒157.12円で買い戻しました。
その後もう一回売り直したのですが、下げ足が鈍く、それも買い戻して現在ノーポジです。トランプ関税の詳細と12日のCPI、そして今週はパウエル議長の議会証言もありましたね、これらのイベントを見極めてからの再度の円ロングでしょうか。

NOTE ゴールドとカッパーの上昇

ゴールド上昇が止まりません。トランプ関税への不確実性によるものなのか、中国の買いが止まらないためか。あまりに強すぎてちょっと怖いですね。ドル建て金は今日2900ドル台に乗せています。

上段 COMEXゴールド先物日足 OSEゴールド先物日足

こんなニュースもあります。買っているのは中国主体か。

保険会社もゴールド投資ですか。中国は中央銀行による旺盛なゴールド購入が市場の話題ですが、官民総出でゴールドを集めにかかるようですね。米金利が上がろうが下がろうが関係のないフェーズに入っていると考えられます。

また、銅価格も2月に入ってから猛烈に上昇しています。

銅先物価格

銅は電気を通すインフラ、電線需要など景気敏感銘柄です。AI電力需要などで長期的には銅価格の上昇が予想されていましたが、最大需要国が中国であることから、中国経済低迷で銅市況も冴えない展開が続いていました。米中貿易摩擦が思ったより激化しないという市場の判断でしょうか。それとも需要が伸びているのか、、、完全な新たなトレンド発生のチャートです。この動きが何を先行しているのか、何を意味しているのか考えることが重要な局面なのかもしれません。

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