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米国市場はリスクオン回帰?バッドニュースisグッドニュース

■38.2%戻りを突破した日経平均

日経平均、高値からの下落に対して38.2%戻りをクリア。
13日(火)上げ幅は今年2番目の大きさ。
半値戻しまでリバウンドしそうな勢いです。

日経平均日足 +1,207.51円 36,232.51円(8/13(火)

今日の上昇は日本の連休を控えて現物株ロングのヘッジに空売りを仕掛けていた投資家による買い戻しによるものとの見方もあります。連休中に特に海外市場で大きな波乱は見られず、むしろSOX指数はリバウンドしており、売り方は連休明けヘッジ売を外して買い戻しに動いたと見られます。

証券取引所が発表した空売り集計は連休前8/9(金)には46.9%にも上っていましたが、連休明けの今日8/13(火)は42.6%まで空売り残が減少。売り方の買い戻しが入ったことが日経平均大幅上昇の背景かと。半値戻り水準には200SMAが立ちふさがっており、36800円レベルを超えられるかが焦点です。日経平均VIは今日35.20まで下落してきましたが、(8/5は一時85まで急騰していた)まだボラティリティが高止まり中です。売り方は買い戻しても積極的な日本株買いが戻ってくる環境ではないように思います。

日経VI

ただし、今夜も米国株市場は堅調です。米株高を写すなら明日の日本株、もう一段高の可能性はありそう。半値戻りまでは上昇するかな?

米株はバッドニュースを好感し上昇の機運に?

今夜米株が軒並み高となっている背景は改めてインフレ鈍化が確認されたからでしょうか。

・7月生産者物価指数:前月比+0.1%(予想+0.2%、6月+0.2%)
          :前年比+2.2%(予想+2.3%、6月+2.7%←+2.6%)
     コア指数:前年比+2.4%(予想+2.6%、6月+3.0%)
           :前月比 0%(予想+0.2%、6月+0.3%←+0.4%)
PPIは軒並み予想を下回りました。
これを受けて米金利は一段の低下です。

米国債利回り

米金利下落基調が続きますね。9月の利下げは確実と見られますが、一気に0.5%の利下げの確率が54.5%もありますね。FedWatch。

CME FedWatch

経済指標の悪化からの大幅利下げ期待がバッドニュースだった先週までの反応とは異なり、バッドニュースをグッドニュースとして消化し始めたようです。米株は今夜軒並み高です。

世界の株価 0:01時点

VIX指数も20を割り込んできましたし、米市場の調整は完了、リスクテイクの機運が高まっているようです。今夜PPIが弱くてリスクオンということは明日のCPI(消費者物価指数)も予想を下回るインフレ鈍化が確認できればさらなる株高となると考えられますが、逆にインフレ再上昇という数字になればリスクオフ的な反応になるのでしょうか?

戻りが弱いドル円相場、ふたたび円高のリスクも?

問題はドル円相場です。前述した日経平均は今日の上昇で38.2%戻しラインを突破したのですが、ドル円相場は38.2%戻りに到達できていません。

ドル円日足

161円台から141円台までの下落に対して、フィボナッチリトレースメント38.2%戻りレベルが青のライン149.40円前後。しかし、今回のリバウンドで148.22円までしか戻っていません。日経平均と比べると明らかに戻りが小さい。これは米金利低下の影響ですね。これを受けてリスクテイク相場の様相となっているものの、為替市場は円キャリー再開というセンチメントにはないようです。足元は日米金利差に素直に従う値動きに見えますね。

日米金利差(10年)とドル円 

ドル円147.60円で売り参戦。
株はまだ上がりそうなんだけど…。

NOTE

ドイツ、8月の期待指数は19.2 と、前月の41.8から大幅に低下

・4-6月失業率は4.2%(▼0.2P)雇用者数は9.7万人増-予想は3000人増
・年内の追加利下げ、まだ確定ではない可能性-エコノミスト
・14日発表の英CPI、インフレ再浮上の予想も。

ユーロ圏の指標は弱く、英国指標は強さを確認。
となるとユーロポンドの売りに妙味ありでしょうか。
ユーロ上昇で長期下落トレンドのレジスタンスを超えたかに見えましたが、再び下落トレンドチャネルに叩き落されています。

ユーロ/ポンド日足


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