見出し画像

年末の円高、リスクオフ相場到来?!マネーは米株から米債へ

30日(月)突如ドル円下落へ~リスクオフ相場到来か?

30日は午後に仕事納め、その後今年最後の忘年会で油断していたら、ドル円ロングポジションがきれいに消えていました。逆指値がヒットしたんですね。何事かとニュースを探すもこれと言ったトリガーがあったわけではなさそうです。

ドル円相場、158.07円で円安ドル高ストップ

ドル円が下がる=日米金利差縮小➡️きっとドル金利が低下しているのだろう、ということで債券市場を確認すると案の定。

ドル円15分足と日米金利差(10年)

このところ米短期金利(2年)が下がっていても、長期金利(10年)が上昇し米金利はスィープ化(短期金利が低く長期金利が高くなる利回り曲線)していましたが、ドル円相場は短期金利ではなく上昇を続ける長期金利との相関を高めていました。昨日30日は米長期金利がいよいよ低下に転じたのです。もちろん短期金利も低下しています。

米国債利回り

米金利が低下するということは、米国債券市場が買われているということです。この資金はどこから来たか?~株式市場からですね。30日は米株が下落基調を強める展開でした。投資からが割高になった株を手仕舞い、債券へと資金シフトしただろうことが伺えます。

30日発表のPMIが弱かったこともやや影響したでしょうか。
・米・12月シカゴ購買部協会景気指数:36.9(予想:42.8、11月:40.2)

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

ロイターは「年末の税金対策やバリュエーション、国債利回りの上昇、2025年に関する不確実性など、全てがリスク回避ムードを強めた。」と解説していますね。ダウ平均やS&P500 などは200日移動平均線付近まで下げても全く不思議ではありませんね。(上記チャートのピンク色のライン)バリュエーション的に割高(S&P500のPER22倍、日経平均は16倍程度)であることと米国株市場の益回りは4.5%程度で、長期債利回りとほぼ変わらないことが指摘されていました。バフェットが株を処分して債券投資家になったというニュースが11月下旬に話題となりましたね。

クロス円下落はリスク回避の兆候だが

ドル金利低下に相関してドル円が下落しているというだけではなく、クロス円相場も全般売りが優勢となっています。これはリスクオフ相場の典型的な値動きですね。ただ、暴力的なボラティリティではありませんので、投資家らが年末にリスクポジションを落として安全資産へシフトする動きがまとまった出た、という程度かと思われます。

上段 ドル円 ユーロ円 ポンド円
下段 NZドル円 豪ドル円 カナダ円

12月18日、FOMCを受けて米株が全面安となった際、VIX指数は28.32まで上昇しましたが、足元のVIXは17程度、それほど大きな恐怖が市場を支配しているわけではありません。

VIX指数

今夜31日(火)の米国株市場が更に下落を強めるようだとVIXがさらに急上昇する可能性もありますが、お正月早々の相場の急変はご勘弁願いたいですね。日本の株式市場は6日(月)大発会まで休場ですよ。。。FX投資家破棄が抜けませんね。
ただこのリスクオフの兆候で、正月に円安ドル高が加速して介入が入るかもしれないという懸念は後退しました。日本の通貨当局も胸をなでおろしているでしょう。

この年末年始は、米株市場と米金利市場から目が離せませんね。今夜の米市場を見て、ドル円クロス円を売り参戦するかもしれません。

今年もあと数時間で終わりですね。2024年は色々ありましたが結果とても良い年末を迎えることができました。ラジオや動画、そしてこのnoteをご支援いただきました皆様には心より感謝申し上げます。どうぞ良いお年をお迎えください!
👉️💓ブログランキング!💓
いつもご覧いただきありがとうございます。


👉️ひろこの X

いいなと思ったら応援しよう!