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FRBは利下げサイクル、トランプトレード、米金利高は持続するか

今夜FOMC,おそらく0.25%利下げ

冬時間4:00発表のFOMCと4:30のパウエル議長会見をウォッチしていたら明日の飛行機に乗り遅れちゃう、、ということで今夜はFOMCを待たずの更新です。おそらく、といいますかほぼ確実に0.25%の利下げが決定される見込みです。FOMCの利下げに敬意ということなのか、トランプトレードで急伸したドル金利、今日は低下基調にあります。

米国債利回り

日米金利差も縮小、これにつれてドル円相場も円高基調。

ドル円15分足と日米金利差(2年)

このドル金利低下がFOMCに向けて、ということなら利下げが発表されれば材料出尽くしで下げ止まるということになりますが、昨日の大統領選挙に向けトランプ大統領再任で金利が上がりすぎたことへの反動安なら、まだ下がり続ける可能性もあります。

トランプドトレードは一服か、上がりすぎた米金利

そもそもトランプなら金利高、というのが強烈に織り込まれるきっかけとなったのが10/7に米国連邦議会上下院の元議員らが超党派で構成する「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」がトランプ候補、ハリス候補の政策に伴う財政上の影響について試算した結果、トランプ再任なら今後10年間で7.5兆ドルの赤字拡大と報じられたことにあります。ちなみにハリスなら3.5兆ドル。

ただし、これは今後10年で、ということです。トランプ大統領就任後すぐに全ての政策が実現するわけではありません。トリプルレッドなので法案が通りやすいということはありますが、何から手を付けるか。トランプ政権1期目は2017年1月の就任で、2017年12月に税制改正法で減税措置が成立します。1年近くかかりました。その後、追加関税発動には調査・検討・ 発動と順序を踏み、鉄鋼、アルミ関税発動は2018年3月に発動。対中関税に関しては2018年7月に発動と大統領就任から1年半程度かかっています。

政策が実現するまでの間、金利が上がり続けることは考えにくい。なぜなら米景気減速を懸念してFRBは9月から利下げに踏み切っているからです。しかも初手で0.5%も下げています。これは予防的利下げとしては大きな利下げでした。つまり市場が想定するよりFRBは米経済の先行きに慎重な見方をしているということでもあります。そしておそらく今夜0.25%の利下げを決定しているでしょうから、米国は確実に利下げサイクルに入っているわけで、足元の金利上昇は先々のトランプ公約の実現を織り込みすぎていたということであり、冷静に考えると、今、この金利水準が今正当化されるのか、というところに来ているのかもしれません。

あ、米国の債務問題についてですが、1月1日に期限がくる債務上限で揉めれば、米国債の格下げリスクがある、ということも金利上昇要因と見られてきましたが、トリプルレッドとなる公算からこの問題に時間を要する事は考えにくく、ムーディーズの格下げリスクは後退したと考えていいでしょう。

トランプ大統領返り咲きでゴールドが大きく下落しましたが、これまでゴールドは債務上限問題と米国債格下げリスクを先に織り込む形で上昇してきましたから、そのリスクが後退したことで利食いが広がって急落となったと考えられます。とはいえ、今夜は再び反発上昇していますね。

COMEXゴールド日足 上昇トレンドは崩れていませんが

ゴールドには米債務問題以外の買い材料も多いので今回の下落は良いディップ(押し目)となっただけのような気もしますね。

トランプトレードで売られてきたメキシコペソも大幅反発上昇

これはドル/ペソ日足チャート。トランプ再任でドル高ペソ安が進みましたが、一夜明けてペソ買いが優勢となっています。チャートをタップすると拡大するのでよくみてほしいのですが、昨日11/6はドル高ペソ安が加速し、ものすごい上ヒゲをつけています。猛烈にひっくり返っていますね。

ドルペソ日足

昨日のnoteでなぜメキシコペソが売られているかを書きましたが、1日で景色が変わっています。これも、行き過ぎたトランプトレードの巻き返しでしょうか。クロス円でみると、円安基調ということもありペソ円は足元では下値が固くなっています。

ペソ円 高金利通貨ですのでスワップも魅力か

英国は0.25%利下げ、2回連続の利下げ決定

英国の利下げは予想通りですが、声明がタカ派的だったのは予想外。

■ベイリー総裁
「インフレ率を目標値付近で確実に維持する必要があるため、あまりに急激な、あるいは大幅な利下げはできない」
■労働党政権の予算案、インフレを最大0.5ポイント押し上げる-英中銀
~リーブス財務相が10月30日に発表した予算案、政府は700億ポンド(約14兆円)規模の歳出を計画。そのほぼ半分は借り入れで賄われるためインフレのリスクがある。

■短期金融市場が織り込む12月の0.25ポイント追加利下げの確率は15%程度と、決定前の25%や10月初めの約70%から低下した。

■投資家は来年の利下げ幅予想も縮小させた。市場は2回の利下げを完全に織り込むが、3回目の確率は50%程度となっている。この見直しにより、ポンドは一時0.9%上昇して1.2997ドルを付けた。

利下げは織り込まれていたため、その先のBOEの利下げスタンスに注目が集まっていましたが、利下げは急がず、そのペースは極めて緩慢であることが示唆されたためポンドは上昇しました。

ポンドドル15分足

日足でみると方向感がなく、取引し難いチャート。

ポンドドル日足

クロス円も同様、あまり強い形には見えません。

ポンド円日足

クロス円はドル円が上がらなければ上昇は難しいかな。
今日のドル円チャート、トランプ勝利の大陽線の半分を削る下落となっています。153.90円でドル円再度売り参戦。昨日は押し目を買おうかと思っていましたが、やっぱり売り。そして0.6658で豪ドルドルロング。

ドル円日足

目まぐるしいことこの上ないのですが、今夜はドル独歩安。昨日のトランプ勝利トレードとは真逆の展開ですね。

通貨インデックス比較

まだ方向感も定まらずボラティリティも高いので、コスト近くまで落ちてくればすぐに撤退。何度も仕切り直すスタンスで。

NOTE

ホントですか、日本株にも資金が?!

トランプ氏の政策を受けて金利が高止まりし、ドル高・円安が進むことで、日本の輸出企業に有利になると見込まれている。

では、介入などで円安を止めないことですね。現状で介入は160円台まで入らないと目されていますが。

ドイツの野党、キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は7日、ショルツ首相は遅くとも来週前半までに信任投票に応じるべきだとの認識を表明した。2025年1月半ばにも総選挙が行われる可能性に道を開く。
 
社会民主党(SPD)出身のショルツ首相は6日、連立政権を組んでいた自由民主党(FDP)のリントナー財務相の解任を発表。緑の党、FDPとの3党連立に終止符を打っていた。

ドイツの連立政権崩壊。ドイツは中国経済低迷の影響もあり景気もよくありません。ユーロが上がらないワケです。
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