体験教室を通じて言葉の贈り物を頂き「言葉の持つ力」を改めて感じた日
ガラス工芸作家として自分の作品をつくるのは一番好きな仕事だが、「教える仕事」も年々楽しくなってきたのは、歳のせいもあるのだろうか。
今日も「娘の9歳の誕生日プレゼントにとんぼ玉&サンキャッチャーの体験を」という仲の良いご家族3人連れが来られた。Kちゃんは明るくしっかりした女の子、「ずっとずっと楽しみにしていました!」と元気にスタート。炎に向かってガラスを溶かすあいだも、サンキャッチャーのビーズを通すときも何度も「楽しい!」と言いながら真剣な表情で向き合い、素敵な作品を完成させてくれた。
子どもたちの体験では「出来そうなところはなるべく手伝わない」ことを心がけている。炎でガラスをとかす作業は火傷や事故にも繋がりかねないので、そばで見ている親御さんとしては口や手を出したくなる気持ちは十分理解できるが、「難しかったけれど自分で頑張った、そしたらすごくいいものが出来た!」という体験をしてもらいたいので、手助けは必要最低限で良い。
体験教室の指導を初めて20年以上、今までたくさんの家族たちと接してきた。 良かれと思ってしているだろうが子どもが選んだガラス棒の色合わせからして「それだと〇〇だよ、こっちのほうが良いんじゃない?」と口を出す親御さんもいる。 そういう時には「それで大丈夫、きれいな組み合わせを選んだね!」と声をかける。 実際ガラスはどんな色を合わせてもきれいだし、好みは千差万別なのだから。 そして子どもたちは皆それぞれによい所を持っていて、私自身が教わることだってたくさんあるのだ。
先日、自社サイトの「所在地」を手直ししていてGoogle map の新しいクチコミに気付いた。
若いころ、私は人を教えることには向いていないと思っていた。けれども色々なひとに接して経験を積ませてもらい、教える仕事もだんだんやりがいを感じられるようになった。 少しは成長し、理想とする教室に近づけているのだろうかと感じられた、山口さんの言葉。
経験は力を与えてくれるから、これからも皆さまに良い体験とすてきな作品をお持ち帰り頂けるよう精進しょう、と思わせてくれた言葉の贈り物。
それにしても言葉の持つ力って凄いなぁ。時には暴力となり人を傷つけ不快感を与え、時には人に勇気や感動を与えてくれる。
こうしてnote に綴るわたしの言葉が、ただの自慢話として人に不快感を与えるものでないことを祈りつつ。
ガラス工芸作家 林 裕子
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蜻蛉玉丙午/KOGURE Glass Works
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