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英語について(TOEICと、IELTSやその他テストの根本的な違い)

こんにちは!

今日は英語について、TOEICと、IELTSなど他の英語力を測るテストとの違いについて話します。

BGM : haruka nakamura / nowhere

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これを読んでくれているあなたが英語の勉強や試験の受験に興味があると仮定して。
あなたは、何のためにその試験を受けたいですか?

・純粋に英語力を図りたいから
・進学したいから
・就職に有利にしたいから
・移民したいから

こういったものが、英語の試験を受ける代表的な動機かと思います。
他にも、僕が思いつかないような理由もあるかもしれません。

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僕は今まで英語力を測る試験を二度だけ受けたことがあります。

このテーマの始めに、まずは僕が今まで受けてきた試験と、それぞれのポイントについてお話しします。

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一度目はTOEICです。

モントリオールへ行く前、2014年12月に日本でTOEICを受けました。

この時TOEICを受けた目的は
「勉強する前の英語力を知って、終わった時に成長を実感したい」
というものでした。

結果はTOEIC330というポイントでした。

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二度目はIELTSです。

これは去年 (2016年) の夏にモントリオールのIELTS会場で受けました。
TOEICを受けた一年半後のことです。

この時、僕がIELTSを受けた動機は
「欧米の大学へ進学できるくらいの英語力が欲しい」
というものに変わっていました。

IELTS Academic 6.0 overallというポイントがこの時の結果です。

このIELTSのポイントを説明する時、僕は普段
「TOEICでいうと800点くらいでWritingとSpeakingも同じくらいのスキルがある感じ」
とざくっと言っています。

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TOEICとIELTS、この二つが僕が今まで受けてきた英語能力の試験です。

今回は僕のポイントは置いておいて、TOEICとIELTS、この二つの試験の違いについてお話ししていきます。

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はじめに、TOEIC。

TOEICは読んでくれているあなたも受けたことがあるかもしれませんし、少なくともTOEICという単語は聞いたことがあるかと思います。

TOEICはListeningとReadingのスキルでそれぞれ495点ずつ配点されます。
その二つを合算した990点がTOEICの満点です。

TOEICでは、3 - 4年前からWritingとSpeakingのテストも始まったのですが、あまり一般的ではありません。
世間で言われる「○日でTOEIC500点!」や「TOEIC600点の壁!」と言われている数字は全てこのListeningとReadingを合わせた点数です。
その為、僕がTOEICの話をするときは基本的に Listening / Reading の試験の話をしています。

英語力の証明といえば日本では当然のようにTOEICのポイントで語られます。
しかし、残念ながら日本以外の国でTOEICはほとんど知られていません。

欧米に行って「僕、TOEIC何点です」と言っても、「TOEICって何?」という話になってしまいます。
(例外的に韓国とフランスの一部ではTOEICが知られていると聞いたことがあります)

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対して、僕が受けたもう一つのテスト:IELTSです。

日本では、英語を本格的に勉強したことがある方でないとIELTSはあまり馴染みがないかもしれません。

イギリスのBritish Councilという機関がこのIELTSというテストを管理していて、IELTSは世界中に通用する英語力を測るテストの一つです。

IELTSの海外での知名度は、もちろんTOEICの比ではありません。

IELTSではTOEICのようにListeningとReadingだけでその人の英語力を判断するということはなく、SpeakingとWritingも測られます。

IELTSはGeneral (一般) とAcademic (進学用) の二種類があり、どちらかを選んで受験します。

ポイントは4つのスキルが9.0ポイント満点で測られ、全ての平均値がIELTS Overallスコアとして、全体の点数となります。

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TOEICとIELTS、この二つの他にも代表的なテストがいくつかあります。

僕の知っている範囲ではTOEFLというものと、ケンブリッジ英検というものが代表的です。

TOEFLはアメリカ発祥のテスト (名前はTOEICとちょっと似てるけど内容は全く異なります) で、ケンブリッジ英検はその名の通り、ケンブリッジ大学が管理しているテストです。

基本的に語学を学ぶ際、Listening (聞く) / Reading (読む) / Writing (書く) / Speaking (話す) という4つの基本スキルはセットで考えられます。

そして、今まで上げたテストの中で、この4つのスキルがセットになって"いない"のはTOEICだけです。

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今度は英語試験を受ける意義について考えてみます。

僕はなんだかんだ言って、最終的に、語学力は点数で測れるものではないと考えています。

それはTOEICもIELTSもTOEFLもケンブリッジ英検も変わりません。

ただ、何かを始める際、試験の点数が必要になる場面があります。

例えば、あなたがイギリスの大学へ進学をしたいとします。
英語圏の大学へ進学する場合、英語が母国語でない生徒は英語力を証明する必要があります。

下に載せたのは、オックスフォード大学へ進学する為に必要な英語力の基準です。
これはオックスフォード大学のウェブサイトに掲載してあります。



項目が沢山ありますが、全てが必要なわけではありません。
この中のどれか一つがあれば良いんです。

上からザーっと目を通してみてください。

まず、IELTSが一番上にありますね。

その下にTOEFLがありますね。

二つ続いて、Cambridge Englishとありますね。これがケンブリッジ英検です。

でも、TOEICはどこにもないですよね。

興味が出てきたら是非、自分の知っている海外の学校でも見てみてください。
"学校名 + International students English language requirements"
これで検索すれば、大抵その学校へ進学する為に必要な英語力の基準を確認することができます。

実際に調べてみると、TOEICの点数を受け入れている学校を見つけるのがかなり難しいことに気がつくと思います。
(僕は一度だけVancouverの映像専門学校でTOEICの点数を受け入れている学校を見つけたことがあります)

試験のポイントを利用できるのは進学の時だけではありません。

例えばあなたがカナダやイギリスなどの英語圏の国に移民したい場合、この場合も英語力の証明としてIELTSや、その他の試験のポイントを利用することができます。

しかし、僕はTOEICのポイントで移民できる国を見たことがありません。

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これまで見て分かるように、TOEICはその試験内容、使える機関に、IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検といった他のテストと大きな違いがあります。

先に書いた通り、僕は最終的に語学力は数値化できないと思っています。
でも、せっかく受けるならきちんと測ってくれないと、使えないと意味がないとも思っています。当たり前ですが。

僕は今まで、TOEICの高得点を持った人と沢山出会ってきましたが、800点くらいの得点を持っていても、あまり話せないという人が少なくありません。

それを僕は、TOEICで高得点を取るために Listening と Reading 中心の勉強をしてきたことで、Speaking や Writing といった「発信する力」とのバランスが取れなくなっていることが一番大きな原因だと考えています。

どれだけTOEICの対策をして高得点を取っても、残念ながら英語でコミュニケーションを取る事に直接は繋がりません。

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値段で比べると、TOEICは他のテストに比べてとても安いです。

TOEICとIELTS、それぞれの値段を調べてみました。

TOEICは受験するのに5,725円(税込)。
対してIELTSは25,380円(税込)。

約5倍の違いがあります。

ただ、測ってもらえるスキルの数や、汎用性を考えると、どちらがリーズナブルでしょう。

採点の手間だって全然違います。

二つのスキルを全てマークシートで (きっと機械に入れてガーッと) 採点するTOEICに対し、IELTSでは一つ一つ単語を書かせてスペルをチェックしたり、一人一人面接をしてスピーキング能力を測ります。

どんなに値段が安くても、測っている基準が機能していなければ意味がありません。

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何度も繰り返しますが、僕は語学力は数値で測れない能力だと思っています。

しかし、語学習得のように地道な努力を重ねる必要があるものには、具体的なゴールを持つ事がとても大切です。

それがモチベーションを維持する上で大きな意味になることは僕も知っています。

だから僕も今でも英語の目標を持っているし、それは勉強をする上で大きな助けになってくれています。

目標設定をするとき、是非、自分が英語を使って何をしたいのか (可能性として、どんな未来を持ちたいか) 想像してみてください。

盲目的に見えているものから選ぶのではなくて、その先に自分が何を目指しているのかを考えて、受けるべき試験がどれなのか調べてみてください。

目標設定と、向かう方向性を間違えないでください。

TOEICの点数を取ることが英語を勉強する一番の理由なら、絶対にそれに向かって勉強した方が良い。
今まで読んだ僕の記事は全て忘れ、猪突猛進にTOEICの参考書を開いた方が良い。

でも、もし英語を話すことであったり、人とコミュニケーションを取ることが英語を学習する先のゴールなら (その先に進学や移民を目指しているのなら尚更)、是非、一度立ち止まって考え直してみてください。

使えない点数のために必死に勉強して労力と時間を浪費して、熱意を失わないでください。

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ちなみに、僕はTOEIC990 (満点) の人に会ったことがあります。
彼女は、僕と比べ物にならないくらい英語がペラペラでした。ドヒャーそりゃそういう人もいるよね。

そういう人に限って「英語話せますか?」って聞くと「少し」って返したりするんだよね。
僕みたいに鼻息荒く「英語伸びました!!」って言わないんだよなー。
いつかそのレベルに達することができるのか。

素晴らしい一週間のスタートを!
Have a beautiful day! 

(この記事は2017年11月6日に 元ブログ へ掲載されたものと同内容を載せています)

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