Hiroizm_note

小説を書くなら、うまく説明できないけれど、ふと思いついた、ありそうでない、なさそうだけど起こりそうな、そんな情景を書いてみたいです。 私生活、これでも忙しくて大変なんですけど、どうしてでしょうね。こんなことを始めるなんて、自分でも不思議です。 のんびりやります。よろしくです。

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小説を書くなら、うまく説明できないけれど、ふと思いついた、ありそうでない、なさそうだけど起こりそうな、そんな情景を書いてみたいです。 私生活、これでも忙しくて大変なんですけど、どうしてでしょうね。こんなことを始めるなんて、自分でも不思議です。 のんびりやります。よろしくです。

最近の記事

世界の文学をテーマに放談するポッドキャスト、やっています

唐突な話だが、世界の文学作品をテーマに雑談するポッドキャストを制作配信している。 しかも最初の配信からかれこれ二年、今月の配信から三年目に突入する。 その名も「世界文学放談 胡椒とマルガリータ」である。 これまでに、J・M・クッツェー、マリオ・バルガス・リョサ、イシグロ、ドリス・レッシング、ジョゼ・サラマーゴ、オルハン・パムク、村上春樹などなど、名だたる現代著名作家作品を取り上げてきた。こう書くとかなり本格的な教養番組みたいだが、内容は大人の男女二人が文学作品を肴にビール飲

    • 「逃げ恥」1話を観て思ったこと

       人気のドラマでずっと気になっていた「逃げるは恥だが役に立つ」の第1話を先日Amazonプライムでやっと観た。新垣結衣さんと星野源さんはじめ魅力的な俳優達が出演している楽しいコメディだったが、4年前の作品であることを意識しないと笑えない点があった。  「逃げ恥」の第一話は、学んだことを活かせぬまま失業した大学院卒の女性が、家事代行のバイトで知り合った男性と紆余曲折を経て、専属の家事代行契約関係、偽装結婚しようとするところで終わる。  主婦業をサービス業、夫婦を雇用被雇用の関係

      • ノーベル文学賞候補作を割り出す方法メモ②

        ○ペン/フォークナー賞 ○ピューリッツァー賞  どちらもその年出版された優れた米国人作家作品に贈られる米国の文学賞です。ノーベル文学賞両方受賞した作家はペン・フォークナー賞はゼロ。ピューリッツァー賞はフィクション部門でトニ・モリソン、詩部門で昨年受賞のルイーズ・グリュックぐらい。実はこの50年でノーベル文学賞を受賞した米国の小説家は1973年にソール・ベロー、1978年にアイザック・バシェヴィス・シンガー、1993年にトニ・モリソンの3人だけで、アメリカ文学はノーベル文学賞と

        • ノーベル文学賞候補作を割り出す方法メモ①

           これまでノーベル文学賞受賞作家作品を50冊以上読んでいますが、どんな作家が受賞するのか考えると、やはりそれぞれ個性的で独創性があること、高水準の作品をいくつも書いていること、作家を取り巻く社会、伝統の敬意や批判精神、革新的な作風、言語や文化を超えた普遍的な美意識、ヒューマニズム精神といった感動の要素を持ち合わせていることが重要に思えます。  昨年は8月から10月にかけてノーベル文学賞候補と評価された作家の作品を読みましたが、その活動を通じて感じたのは、自国の言語の作家だけで

          三島由紀夫初体験について

           三島由紀夫没50周年の日は残業にかまけて過ごしていた。実は昨年高校1年時のクラス会に参加した時、僕の三島由紀夫初体験は同級生がノートに書き写した「檄」だったことを思い出した。  ほぼ40年ぶりに集まったメンバーと話してるうちにその同級生の思い出話になり、メンバーの一人の「お前あいつといつも難しいこと話してたね」という一言から、「ねえ、このさ、生命尊重、自由、民主主義より上の日本て、どんなのだと思う?」と訊いてくるあどけない彼の笑顔やその時の場面が突然ありありとよみがえって

          三島由紀夫初体験について

          ニックネーム変えました。

          ニックネームを岸川ヒロからHiroizm_noteに変えました。 本業が忙しく更新もままならない状況ながら、読書会関連で新しい出会いもあり、好奇心の対象も微妙に変化しつつあり、発信の方法もいろいろ調整しようかと考え、ニックネームの変更もその一環。 とはいっても、本業の対応と読書で手一杯。情報発信まではなかなか手が回らず、ここもまだしばらく開店休業が続くと思うけれど。

          ニックネーム変えました。

          最果タヒ「死んでしまう系のぼくらに」感想

           現代詩界の重鎮をうならせ、一般の人にも人気詩人と聞いて読書。語彙は中学生水準でありながら、寂寥とした世界観にまず驚愕。諦めきれない恋に苦悩する詩がほとんどだが、愛されないなら死にたい、という体での死への言及が研ぎ澄まされた刃のような効果。なるほど、これが今の空気感かと納得した。  ウンベルト・エーコがファシズムの条件に挙げた「死の賛美」が実はこれまでよくわからなかったのだが、「○○のためなら死を厭わない」という風に本気度を誇示する態度なのだとこれ読んで理解。以前失恋した飲

          最果タヒ「死んでしまう系のぼくらに」感想

          オクタビオ・パス「泥の子供たち」感想

           現代詩について良い本はないかと探していたところ、ノーベル文学賞作家の詩論があるときいて読書。フランス革命を皮切りに、19世紀から20世紀半ばまでの激動の時代の政治社会文化芸術の歴史変遷を踏まえつつ、欧州北南米の様々な詩人の作風を分析した、読んでみたら滅茶スケール大の詩論。残念ながら言及してる詩人の作品はほとんど読んでないが、近現代世界史をちょっとかじった身には、こういう見方もあるのか!と眼から鱗なところ多々あり。詩だけではなく近代美術史、文化史に関心がある人も楽しめる本だと

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          北川透「海の古文書」感想

           現代詩手帖9月号に掲載されてた著者の詩が気になって読書。2010年発表の130ページの連作詩集で、小説なら薄い本だけど、語彙も潤沢、重みある言葉で紡がれた次々と現れるシュールなイメージに終始圧倒されっぱなし。特に何かに取り憑かれた女性の赤裸々な思い出語りのパートが生々しく強烈で、読後はマルケスなどの南米文学数冊分読んだような疲労感。最果タヒが刃なら、これは噴火で飛んできた岩塊。日本現代自由詩すごいな。  自分には読めない漢字も多々あったが、文字そのもののビジュアルな迫力も

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          ノーベル文学賞候補読書の顛末記

           きっかけは7月に会った読書会仲間の一言だった。 「ノーベル文学賞候補作家を紹介する冊子を作りたい。」 候補作家の和訳作品の読書感想文をまとめたいので協力していただけないか?という依頼である。  僕はチャーチル、ガルシア・マルケス、J・M・クッツェー、ジョゼ・サラマーゴ、ドリス・レッシング、トニ・モリソンなどノーベル文学賞を受賞した作家は読んできた。しかし候補作家という視点で本を選んだことはない。過去のノーベル文学賞候補のブックメーカーを検索してみると未読の作家ばかりだ。これ

          ノーベル文学賞候補読書の顛末記

          ノーベル文学賞候補を読む

           残念ながら語学力が無いので日本語訳しか読めないが、過去のオッズでノーベル文学賞候補に挙げられている作家の作品を読む活動を先月から始めた。  この数年、日本でのノーベル文学賞のニュースとなると、「日本人が受賞するか否か」ばかりが話題になる。しかし、候補者としてどのような作家がいるかを踏まえ、その上で日本人の作家の受賞に可能性があるのか、といった分析がなされているわけではない。海外文学ファンとしてその現状にもどかしさを感じていた。せめて今回くらいはノーベル文学賞候補としてどん

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          走らずに7か月で10kgダイエットする方法

           昨年末は不調に喘いでいた。  残業に追われる日々が続き、慢性的な疲れが体中に染み込んでいた。一昨年前に膝関節炎になって、痛みのため歩くことままならないことにも苛立っていた。  転機は年始早々体調不良になった義父義母の介護のため、妻が急遽帰省したことだった。高校生の娘は昨年9月から1年間の予定で留学中。突然一人暮らしするはめになったのだ。  急な帰省のため冷蔵庫には年末に買い込んだ大玉のキャベツ、白菜、レタス、その他大量の野菜が残っていた。幸い不器用ながらも料理するのは嫌いで

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          「タイガーキング・ブリーダーは虎より強者」感想

           covid-19のロックダウン中に高視聴率で話題のNetflixの「タイガーキング・ブリーダーは虎より強者」は、現代アメリカのドキュメンタリーなのに、中世、戦国時代、大航海時代を題材にした舞台劇を観てるような気持ちになる。これは虎に魅せられた人たちを追ったノンフィクション。掛け値なしに圧倒されるのは彼らのエゴイズムとアグレッシブさだ。中央アジアを席巻した馬賊、アジアの海を荒らした倭寇、アフリカの奴隷商人、インカを滅したスペイン人、「タイガーキング」の登場人物はなにかそういう

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          Netflix 「オルタード・カーボン」感想

          NetflixのSFドラマ「オルタード・カーボン」は人間の意識をデジタル化し、頸椎にはめた「スタック」という装置に保存し体を交換することで死を回避できるようになった未来社会が舞台。主人公は戦闘能力に優れた兵士ながら、反政府組織に寝返ったため逃亡の末に殺害され、スタック状態で眠らされていたものの、大富豪に雇われ復活し難事件を調査するというが物語の始まりだ。 技術が発展した未来ながら、貧富の差は激しいし、お金持ちや権力者はやりたい放題の身勝手な人ばかり、暴力、犯罪は蔓延している

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          無気力から脱する方法

           今年の夏は散々な目にあっている。  今年の初めに右膝関節炎になってから、気分がなかなか晴れず一進一退が続いていた。開放的な夏の季節になれば気分も上向くだろうと思ったが、膝の痛みは消えず、暑さと湿気で体調を崩したせいか首や背中に湿疹が出てきて、そのかゆみに苦しめられた。仕事は忙しく夏休みも思うように取れず、週末も家族サービスや施設にいる親の見舞いなどの雑事に費やされ、疲れが溜まる一方、気持ちも凹む一方だ。  また、twitter などのSNSで香港のデモや、あいちトリエン

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          子供の頃はわからなかったこと

           僕が小学低学年の頃だから昭和45、6、7年ぐらいのことだろう。  そのころ父の同世代の大人達が集まると、必ず話題は「どれほど貧しい食事に耐えたか自慢」になった。じゃがいもとか人参はただかじるだけでもご馳走で、具のない味噌汁、道端で採ってきた草と根っこの水煮は定番、特にみじん切りの大根を混ぜて炊いたご飯は、その場にいた大人達全員が「遠くから見ると白米そっくりだけど、あれは本当に不味かった」と感慨深げに苦笑いしながら頷きあっていたのを覚えている。  そして話題は「あのころ何を食

          子供の頃はわからなかったこと