【百科詩典】「た」行
たびのねうち【旅の値打ち】
旅を目的主義的に組み立ててはいけない。旅の値打ちを見た者の数や名所旧跡の数々、買い物の量、撮った写真などで計ってはいけない。ただ気持ち良くすごした時間の長さでのみ評価されると考えよう。それ以上望むものはない。~池澤夏樹
だれしもが【誰しもが】
「誰しもが困ったときには手を差し伸べてもらう権利があるんですよ。だから税金払ってんでしょ?だから国とか東京都は頑張らなきゃダメなんですよ。本当は。全部、自分の責任だと思わされてる。仕事を失ったのも自分。貯金失ったのも自分。今、こうやって路上に居てるのはすべて自分。でも違う。コロナの前から大変だったじゃないですか。コロナがあっても大変だけど、その前から、経済的に緊急事態だっていう人いっぱいいましたよ」
~山本太郎
ちゅうねんのおやじ【中年のオヤジ】
世に言う「中年のオヤジ」というのは、この「耐えること」が劇的に人格化されたものだ、といってよいでしょう。人生のある段階で(たぶん、かなり早い時期に)、不愉快な人間関係に耐えている自分を「許す」か、あるいは「誇る」か、とにかく「認めて」しまったのです。そして、その後、「不快に耐えている」ということを自分の人間的な器量の大きさを示す指標であるとか、人間的成熟のあかしであるとか、そういうふうに合理化してしまったのです。
~内田樹『疲れすぎて眠れぬ夜のために』
テレビ【television】
テレビの人々は「テレビは明日も存在しなければならない」ということを視聴者に納得させなければならない。
~内田樹『街場のメディア論』
てんごく【天国】
「天国に持って行きたいものは?」
という質問に「花束」と答えてたおじさん。
その理由が「奥さんに久しぶりに会うから。」
~とある言葉
とうきょう【東京】
トーキョーシティー ヒエラルキー 静かに生きるのが彼女のルール
帰りを待つ連れ合いはもうこの世にはいない 期待しないのが彼女のルール
でも散歩が好き この街に咲く花が好き 日々の匂いにときめくのが好き
夕暮れ時に小さな灯りをともし「もうすぐまた会えるから」と寂しげな天使はそっと囁きかける
~ヒートウェイブ『トーキョーシティーヒエラルキー』
とうきょうオリンピック【東京オリンピック】
アニマル浜口風に東京五輪を表す→強行!強行!強行!強行ー!! ワッハッハ
~デーブ・スペクター
とうきょうオリンピック【東京オリンピック】
五輪+五輪=蹂躙
~小田嶋隆
とうきょうオリンピック【東京オリンピック】
夢や希望ではなく、「今回の五輪でぐちぐち言ったら完全に干す」を公式スローガンにしたほうが、東京五輪の目的がクリアになると思う。
~武田砂鉄
とうだいせい【東大生】
東大生との交流会には「勝ちたい東大生」と「負けたくない東大生」ばかりで「社会全体の中長期的な生存戦略を練る仕事してくださいね」と説いて回るのに骨折り。「入試の日に自分だけが勝つ」短期の個人戦をやってきた後遺症かな。対策としていっそのこと受験を「団体戦」にするのはいかがでしょう?
~寛生
としけいかく【都市計画】
大企業が考える都市計画っていうのはどこも同じで、歩きたいような街というよりも、泣きたくなるような街だよね。
~タモリ
としをとる【年をとる】
何かがあるだけでもありがたいのだと思う。そんな風に思えるのは、年を取ることの数少ないメリットのひとつだ。
~村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』
どなりつける【怒鳴りつける】
怒鳴りつけられたり、恫喝を加えられたりされると、知性の活動が好調になるという人間は存在しない。
だから、他人を怒鳴りつける人間は、目の前にいる人間の心身のパフォーマンスを向上させることを願っていない。彼はむしろ相手の状況認識や対応能力を低下させることをめざしている。
~内田樹
どりょく【努力】
努力はうんこです。毎日やらなきゃいけませんが人に見せるもんじゃありません。
~nassuu99 2012/02/06