
【ビジネス職向け】デザイナー職へのキャリアチェンジ方法
営業・CS・インサイドセールス・BizDev…など、ビジネスサイドで働いているも仕事が性に合わない、ものづくりやプロダクトサイドの仕事のほうが合っていると感じている人向けの記事です。
個人的に何人か知人のデザイナーへのキャリアチェンジの手伝いをしているので、今後どう進めていこうかという整理も兼ねて書いてます。
「転職成功させました!」みたいな事例紹介ではなく、こういう方法があるんじゃないかなという記事になります。
数字に追われるのがしんどい、在宅で働きたいなど理由は様々あると思いますが、普通にこの人ビジネス側でしんどそうだけど、デザイナーのほうが向いてるだろうなと感じることも多いので記事にしようと思った次第。
①デザイナーの種類を知る
デザイナー = 絵描く人だと思ってませんか?
それはイラストを描くのを専門にしているイラストレーターです。
デザイナーといっても色々あります。
グラフィックデザイナー
WEBデザイナー
プロダクトデザイナー
UI/UXデザイナー
サービスデザイナー
アートディレクター
DTPデザイナー
CGデザイナー
イラストレーター
ゲームデザイナー
空間デザイナー
建築デザイナー
…
デザインストラテジストとかデザインエンジニアとか色々含めるとめちゃくちゃ多すぎるので割愛します。
ゲームを除くIT企業に関わるデザイナーだととりあえず代表的なものは以下です。
グラフィックデザイナー
名刺やポスターなどの印刷物とか、雑誌の表紙とかデザインしたりする人。
Webデザイナー
WebサイトやLPサイトのデザインをする人。
コミュニケーションデザイナー
企業のブランドからグラフィックデザイン・Webデザインまで何でもデザインする人。
UIデザイナー
Webサービスやスマホアプリの使いやすさを意識して、画面をデザインする人。
UXデザイナー
ユーザーの気持ちを分析して、良い体験を設計する人。
イラストレーター
イラスト描く人。
めっちゃざっくりな解説なので詳しく知りたい方は調べてみてください。
大体IT企業ではコミュニケーションデザイナーかUI/UXデザイナーが募集されてると思います。
(UIデザイナーとUXデザイナーが一緒になってるとこも多いです)
ちょっと古いですが、WebデザイナーとUIデザイナーの違いは以下の記事がわかりやすいです。
自分も元々Webデザイナーから始まってUI/UXデザイナーになってるので、業務の線引きがしっかしてるところもあれば、割と幅広くUIからWebデザインまでやったりする会社もあります。
②目指す職種を決める
ビジネス職からの転職だと、自分はUIデザインをおすすめしてます。
業種にもよりますが、割とロジカルな世界なので論理的思考が重要になってきたり、手作業の部分はプロセスや仕組み化されやすいので、どちらかというと表現力やセンスの部分というよりはロジックやシステムの世界です。
Webデザインだとビジュアルの表現力が重視される世界なので、結構未経験から手に職つけるまでは修行の期間が長いので、早いとこ転職したい場合はUIデザインのほうがいいんじゃないかと。
UXという領域もマーケ思考に近い部分なので、とっつきやすいんじゃないかと思ってます。
とはいえ、状況的にWebデザインから目指した方がいい人もいるので、ここは後述します。
③ 学習ロードマップ
1.デザイン全般
基本的にデザインの基礎は学んでおいたほうがいいんじゃないかなと。
主に以下あたりですね。
デザインの4原則を学ぶ
ノンデザイナーズ・デザインブックという本がおすすめです。
デザインの基本が載ってます。
配色の基本を学ぶ
受験しなくていいので色彩検定3級の本を読んでおくと、RGB/CMYKとかデザインツール使う時に出てくる用語とか分かって後々便利です。
興味あればやってもいいですが、2級,1級とかになるともうお勉強の世界なので3級ぐらいでいいんじゃないかなと。
https://amzn.asia/d/8gX0wdv
タイポグラフィを学ぶ
文字を読みやすく、美しく配置する技術ですね。
フォントの話とか諸々含めて、この本をさらっと読むのがいいんじゃないかなと。
https://amzn.asia/d/dvel3ck
2.UIデザインを学ぶ
今回はUIデザインをメインに話すんですが、基本的には以下のサービスを使うのが良いんじゃないかなと。
カイクンさんという方が立ち上げているサービスで、カリキュラムも現場に即した形で充実しているのでおすすめです。
https://x.com/takumii_kai?s=20
基本的にはBonoを使って、以下を目指すとよいのかなと。
デザインツール「Figma」を使えるようになる
UIデザインの進め方・考え方が分かる
実際に動画を見ながらUIが作れるようになる
Figmaが使えないとお話しにならないので、一旦ここまでは頑張ってBonoで学習してもらうのが良いのかなと。
昔はAdobe XDとかSketchとかポケモンみたいに3種ぐらいデザインツールがあったんですが、今はほとんどFigmaが使われてるのでFigma使いましょう。
PhotoshopやIllustratorというツールも可能であれば覚えられるといいんですが、UIデザインでは必須ではないので一旦無視で良いかなと思います。
(Illustratorはたまに使う時もあるので、興味があれば使ってみてください)
④ 実績を作る
ここから転職戦略の話なんですが、基本的にはデザイナーは実績・経験がないと採用してくれないです。
なので、実績を積む必要があります。
どう積むでいくと、それぞれの状況に本当によりけりなんですが….。
実績が積めるチャンスがあるかないかでルートが変わりそうです。
(自分もまだデザインメンターしてて辿り着いてないとこです)
実務が積めるチャンスがある場合なんですが、具体的には以下のような状況です。
スタートアップや比較的小さめな会社に所属していて、社内でデザイン業務が発生している。
もしくは、社内でWebサービスやアプリを開発していて、プロダクトサイドに近い立ち位置にいる。
小さな会社に所属している場合は、社内にデザイナーが在籍してない限り基本的には外部に委託してるはずです。社内にデザイナーがいる場合でも、規模が小さい場合は大体の場合、デザイナーが忙しいことが多いです。
なので、社内で扱っているアプリやWebサービスを題材にしたデザイン・作品を一つ作って、かつ今まで学習してきた実績をまとめて社内でデザイン業務を巻き取れないか提案してみるのがいいんじゃないかなと。
小さい会社であれば割と挑戦機会がもらえたりもするので、そこで仕事を受けていくとちゃんと実務経験になりますし、外注するより安く済むので良いんじゃないかなと。
逆に、大手で勤めてる場合はデザインとの距離が遠すぎるので社内異動がメインになるのかなと。
現在の職種でしっかり成果を出す + デザインの学習・作品実績をアピールして熱意を伝える
とかになるのかなと。大手はデザイナーが在籍してることが多いので、もう熱量アピールで未経験枠で異動させてもらうとかしない限りは厳しい気がします。
なので、そういった実務を積むチャンスがない人向けが次です。
実務を積むチャンスがない場合
知人でプロダクトや事業を運営している方などにお願いして、無償でデザイン制作をやらしてもらうとかがいいんじゃないかと。
例えば、プロダクトを作ろうとしているシード期の起業家さんにお手伝いさせていただく形であれば、まだ可能性はあるんじゃないかなと。
UIデザインの経験が積めると思いますし、1年もやればちゃんと実績になります。(本業と合わせてやるので、しんどいのは前提ですが)
なぜかというと、起業家の方が経験のあるデザイナーを見つけるのが大変だからです。
基本的に世の中のデザイナーさんは本業で忙しいです。
業界にデザイナーという母体数が少ないのもありますし、その中から経験があって、さらに副業の余裕がある人を見つけようとすると大変です。
あと単純に狭い業界なので、外部からだとコネクションどこから作るか分かりづらいので、シード期の起業家さんと既にツテがあるのであればチャンスなんじゃないかなと。
あとは行きつけの店とか美容室とかのサイト制作やりますよって言って、Webデザインの経験を積んでWebデザイナーとして転職していく道もあるのかなと思います。
ここらへんはその人を取り巻く状況次第かなと。
⑤ 転職する
ある程度、その環境で実績が積めたら作品をまとめたポートフォリオを作って転職活動しましょう。もちろん、その会社で働き続けるでも良いです。
ポートフォリオはWebサイトにしても、資料にしても形態はなんでも良いです。
ありがたいことにポートフォリオの記事をまとめてくださってるnoteがあったので、貼っておきます。
余談1: 専門学校やスクールはどう思う?
ぶっちゃけ行ってももいいんですが、専門学校だと年齢が年齢だとあんまり新卒切符の旨味もないですし、スクールもモノによっては、料金が高い割には効果微妙だったりする気がします。
とはいえ、全てのスクールを知ってるわけではないのでここら辺はお任せです。色々調べたり人に聞いたりして、判断するのが良いと思います。
とはいえ、スクール卒業者の就職難に課題感もってスクール立ち上げた、もちさんという方もいます。
これはどちらかというとWebデザイナーを目指す方向けですが、スクール卒業後の実態とかも書いてくれてるので、検討中の人は読んでみるのがいいと思います。
業界のためにも声を大きくしておきますが、間違ってもWebデザイナーでフリーランス!年収UP!とかに釣られて、高額なスクールに入らないでくださいね。
本当に実力があって誠実なフリーランスデザイナーなら仕事はありますが、そうではない人のが多いので、業界のためにも本人のためにもフリーランスという邪心は捨てて何年も修行する気持ちで取り組んだ方がお互い幸せかと。
もしくは、身近に現役のデザイナーさんがいたらその人と仲良くなってメンターしてもらうのがいいんじゃないかなと。
スクールはWebデザイン系がほとんどで、UIデザイン扱ってるとこは少ないので、UIデザイナーになる場合はBono + 知人のデザインメンターが一番の選択肢になるんじゃないかと。
スクールや学校のメリットは学習に挫折しないとこですね。
デザインメンターつける場合も、親身にケツ叩いてくれるデザインメンターのほうが挫折しなくて良いです。(長い戦いなので挫折しやすい)
余談2: デザイナーになるのに美的センスいるんじゃないの?
結論、UIやUXデザイナーはほぼいらないです。
最初に言った通り、ロジカルな世界なので情報処理力や論理的思考力が求められます。専門的なところは勉強して学んでいく感じなので、ビジネスサイドでも体系的に学びやすいんじゃないかなと。
逆にWebデザイナーだと、表現力の世界になってくるのである程度期間はいります。とはいえ、センスが必要というよりは綺麗なデザインを作れるように学んで・作るを繰り返していくだけなので、努力次第でなんとでもなります。
あと絵は描けると表現の幅が増えますが、あればいいぐらいなので必須ではないです。
ちゃんと色彩やタイポグラフィ、良いデザインを見て学んでアウトプットを繰り返せば良くなっていきます。
最後に
ざっとこんな感じで書いてみましたが、実際のところキャリアチェンジできるかは本人の熱量と努力次第かなと。
とはいえ、成功確率を上げるために以下のフローを紹介しました。
目指す職種を決める
学習すべきことを知る
身近なチャンスから実績を作る
それと同時にデザインメンターをつけれるとなお良いという話もしました。
実際、ビジネスサイドの仕事が合わなくて、外から見ると確かにプロダクトサイドの仕事のほうが合ってそうだなという人もよく見かけます。
あと、カスタマーサクセスとかをされてる方とかは性格的にデザイナーという仕事も合ってそうな方が多いなと感じることが多いです。
長期的に一人一人の顧客に向き合いたいとか、顧客と伴走して課題解決を進めるなど、親身な性格な人が多い方が自分の周りには多かったです。
キャリアチェンジ検討してる方はぜひ参考にしてみてください。