地域連携パスの種類と使い方
前回紹介した病院の種類は、生活の質を担保するために互いに連携している。https://note.com/hirokichi38/n/n6376ab3fd233
急性期病院で身体の状態を安定させるために入院治療を受け、その後、後方施設(慢性期施設や回復リハビリテーション病院)で在宅復帰に向けた治療を受けることになる。
この一般的な治療手続きの経路は、医療から介護サービスまでが連携し継続して実施される体制を構築するツールとして、地域連携クリティカルパス (通称:地域連携パス)と呼ばれ、診療報酬請求が認められている。
地域連携パスの目的
診療報酬請求が認められているのは、大腿骨頚部骨折・脳卒中(脳梗塞、脳内出血)・がんの3種類。
でも連携先の回復期病院では、患者がどのような状態で転院してくるかが 把握できるため、改めて状態を確認しなくても転院早々 からリハビリを開始できるメリットがあるので他にも運用されている種類がある。
他には、心疾患・糖尿病・肺炎などの高齢者が罹りやすくこじらすと在宅復帰がむずかしくなるような疾病がよく使われる。
急性期病院を退院する時に、入院前からの状態と退院時の状態を整理した書類を作成し後方施設に伝達する。そしてその書類は、在宅へ帰る時に診療所や訪問診察をする施設へも引き継がれる。
こうやって情報を複数の病院をまたいで引き継いでいくことで、重複していた身体の状態確認を効率的にする。その方が患者や家族にとっても安心感を得ることが出来て繋がっていくものである。
地域連携パスのメリット
一番のメリットは、患者や家族が考えている目標を複数の病院で共有することができる。
患者や家族が何かをしなくちゃいけない。ということではなく
住み慣れた地域で早く日常の生活に戻れるように
急性期病院内のチームだけでなく、地域全体がチームになれること。
地域連携パスチームには、患者や家族も含まれる
地域で病院の役割と機能を分化するためには、患者本人や家族にリハビリの実施や治療方針を納得していただいて積極的な協力を得ることも必要である。
なぜなら、医療費の資源は社会保障の配分が制度の中で定められ、無限ではないからである。
住み慣れた地域で日常生活を営むためには、在宅復帰支援に医療機関の役割が存在していることも認識してもらうことが重要になってくる。
患者が医療に参画し、チームの一員として関わることは治療成果を促進させる効果があると広く知られている。
つまり、患者の同意を得る過程において、目的を理解・納得を得るための説明が必要である。
そのためには、医療従事者と患者側が共通する目標をもつための情報共有と環境の整備をする必要がある。
患者に納得してもらうためには、患者も医療チームの一員であることを理解してもらう必要がある。
簡便に整理された地域連携パスや声かけによる治療促進も大切であるが、医療者と一緒に自分自身の身体機能がどう変化しているのか専門知識がなくても確認することができれば、理解度の効果は上がるはずである。
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