地域医療構想を専門家以外の誰でもわかるように簡単にまとめたい➄
数年前から「地域医療構想」という言葉を見聞きするようになってきた。でも専門家以外には分かりにくいし、なんだか難しそう。医療や介護の人じゃなかったら知らなくてもいいの? 何だか知っておかなければ人生を損しそう。一般の人にもわかりやすい記事って少ないよ。だから簡単にまとめたいと思う。
2025年に必要な病院や施設のベット数を年齢別人口の増減に合わせて推計されているのだけど、簡単に確認できるサイトがある
[地域医療情報システム]が使いやすく、分かりやすいと思う
計算は、日医総研ワーキングペーパーNo.323「地域の医療提供体制の現状と将来- 都道府県別・二次医療圏別データ集 -(2014 年度版)」が元になっている
自分でも数字の定義に気をつければ、Excelでチャレンジすることができるから紹介しようかとも思ったけど、このページは医療従事者以外の方向けを心掛けているから分かりやすい情報を使うことにして、気が向いたら紹介しようかな
例は、大阪府の情報をつかうけど他の地域もすぐに確認できるよ
でもちょっとその前に・・・
人口の密度が高い都市
想像どおり1位は東京、2位になんと神奈川県、3位に大阪府と続く。えっと、大阪府3位やった(驚)。2位とはほとんど変わらないけど東京との差が想像以上に大きいなぁ
人口密度は国勢調査から計算している。その定義は、原則1平方キロメートル当たり4,000人以上住民票がある地域に隣接して、対象となる地区の人口が調査時5,000人以上居住していること。そして、国勢調査は、5年毎の実施で10月1日時点の状況。って知っていたら、これも「もの知りさんだね」って誰かに褒めてもらえると思う (笑)
現時点の最新情報は、2015年調査状況
将来、医療介護に必要になるベッド数
計算式は、下記のとおり公開されている。なんだか難しいように感じるけど、入院・外来患者の病名などの実態調査を3年に1回おこなっている。その数字と、前回紹介した人口の増減数を使って計算する。
分母に[病床稼働率]って出てきているけど、これを100個のベッドに置換えて説明すると、年間どれくらいそのベッドに入院患者さんが使っていたかの回転率のこと。中には、入院する患者さんが減ってる地域もあるから、使っていないベットもある。政府は、使っていないベッドは、必要としている地域や施設に使ってもらいたいと考えている
だから、
実態調査で把握し、需要と供給のバランスを取ろうとしている
計算は、あくまで推計
人口の数は、5年に1回の10月1日時点
患者調査は、3年に1回の実態調査の数字
その地域に外から入ってくる人[流入]や、出ていく人[流出]もいるから、その時点での推測数になっている。そこからの推計なのだけど、大きな数字だから少しぐらい誤差があっても方針を計画するのに影響するほどではないとされている
数年前の報道で、東京では、高齢者を受け入れるベッドが足らなくなるから近隣に移住した方がいい。というような配信があり、不安が広がっていた。
たしかに、人口密度の数字を見ても圧倒的に東京近郊は多いから足らないのは間違いないのだけど・・・
不安をあおるのではなく、身体の健康と病気の予防で需要と供給のバランスを取れるように少しずつ国民の意識変化を促してもらいたいよ
ここまで読んでくれてありがとうございます😊
各都道府県は、かならずそれぞれ医療計画をホームページに公開している。自分の地域の計画が気になる方は、確認してみるといいと思う
地域医療構想は2025年をGOALとする中間医療計画。もっと先を見据えて、地域全体の医療・介護の在り方を考えられている。次回からは、そういった活動に触れていきたいと思う
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