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[Mktg.⑤]ユニクロに学ぶマーケティング戦略「Marketing Mix」とは

[はじめに]
 こんにちは!記事を書いている田中です。今回は前回に続き、「マーケティングスキルを獲得しよう」の第5回「Marketing Mix」の理解について解説していきます。
最近、5キロ太ったのでダイエットしてます。

前回の記事はこちらから


Marketing Mixを理解しよう。

 Marketing Mix(MM)はとは"R-STP-MM-I-C"のMMの部分に当たります。初めての方のためにも"R-STP-MM-I-C"とはフィリップ・コトラーという経済学者が提唱しているマーケティング手法です。コトラーはマーケティングの第一人者であり「マーケティングの神様」「近代マーケティングの父」と称されています。

"R-STP-MM-I-C"って何?という方はまずはこちらからご覧ください。

MMとはコトラーが提唱したものではなく、アメリカのマーケティング学者であるエドモンド・ジェローム・マッカーシーが1960年に提唱したマーケティングフレームワークです。また「マーケティングの神様」と称されるフィリップ・コトラーも採用したことからマーケティング戦略を行う際によく使われる"R-STP-MM-I-C"のフレームワークのなかのMMとしてマーケティング分野においてかなり重要視されています。

MMはその名の通り、様々なマーケティング手法を織り交ぜて考えていきます。代表的なものが「4P/4C戦略」があります。

4P/4Cの戦略領域について考える。

マーケティングミックスには「4P」と「4C」というそれぞれ4つの分け方があります。

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まず4Pとは上の図でもわかるように
・Product=製品戦略
・Price=価格戦略
・Place=流通戦略
・Promotion=広告戦略
の4つに分けられます。これはサービス・商品を提供する側が数あるマーケティング戦略をうまく組み合わせるためのフレームワークです。
またこれを顧客目線で考えようというものが「4C」というフレームワークdす。

4Cとは先ほどの4Pを顧客目線で考えていくフレームワークです。
・Customer solution=顧客の問題解決
・Customer Cost=価格
・Convenience=流通、顧客にとっての利便性
・Communication=広告、認知、宣伝、PR
の4つに分けることができます。

4Pが企業視点で、4Cが顧客視点という違いがあり4Pと4Cでマーケティングプランを組み立てることが重要です。

Product/Customer solution

「どんな製品、サービスにしよう?」「どんなパッケージにしよう」など製品、サービスの内容やブランディングについて考えます。これは"R-STP-MM-I-C"のSTP分析を利用し、品質やデザイン、ブランド名、パッケージなどを顧客のニーズと分析した市場や競合と比較しながら考えていく必要があります。また自社の製品を考えながら自社顧客の問題解決をどう行なっていくのか、問題は何かを顧客目線で追求する必要もあります。
またこの決定はPriceの決定にも大きく関わってきます。

Price/Customer cost

「どんな価格設定にしよう?」「支払い方法はどうしよう?」など市場を細分化して分析した上で自社のサービス、製品はどの価格だと顧客に選んでもらえるのかを考える必要があります。価格を決めてからターゲット層を決めるのではなくSTP分析を用いてターゲット層を決めることでより市場に適した製品、サービスを提供することができるようになります。またこれも同じように顧客目線での価格を顧客の層や地域、ライフスタイルとともに考えることが重要です。

Place/Convenience

 「どこで販売しよう?」「オンライン?オフライン?」など自社の製品、サービスを市場に流通させるための販売方法や販売場所について考えます。例えばアイスクリームを販売する場合に、自分で販売店舗を作るのか、コンビニで置いてもらうのか、それともスーパーがメインか?など実店舗であれば販売形態は多くなります。また近年ではECサイトをメインにしたオンライン販売のみを行うアパレルショップなども増えてきています。

どこでどのように売るかはその商品のブランディングやイメージ戦略にもつながります。例えば駅の近くをメインに展開すれば顧客は駅を降りた時にその製品を思い浮かべたり、近くにあるか探すかもしれません。高級百貨店のみで取り扱っていればハイブランドのイメージがつくかもしれません。
どこでどのように売るのかはイメージ戦略にも大きく関係してきます。

Promotion/Communication

 「どうやって売ろう?」「どう広めよう?」を考えます。製品を考え、価格設定をして流通を考えたあとはどのようにその製品、サービスの認知を広げるか(Promotion)を考えます。ここで一緒に考えていくべきモデルが「AIDAモデル」と呼ばれるものです。

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このように消費者、生活者の心理変容・購買モデルで、顧客が商品に接してから購買にいたるまでの決定プロセスを表しています。

Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Desire(欲求)→Action(行動)

それぞれの頭文字をとっています。多くの購買は直感的であり、重要とされるのはどうAttention(注目)を得るかです。この「AIDAモデル」を理解することで効果的にお客さんを購買へ誘導できます。

またPromotionの方法は広告、人的販売、PR、口コミなど多岐に渡ります。どんなに優れた製品、サービスでも知られないと意味がありません。このPromotion/Communicationは最も重要と言えます。

また「AIDAモデル」の他にも「AIDAMモデル」「AISASモデル」などもよく言われますが全ての基本は「AIDAモデル」と言えます。


ユニクロに学ぶ4P戦略

ユニクロ2

 4Pと4Cを理解できたところで実際にファーストリテイリンググループのユニクロを4P分析してみようと思います。
 山口県に本社を構え、今や世界中に店舗展開をしているユニクロですが、最近ではコロナウイルス流行により発売された「エアリズムマスク」や大物アーティストとのコラボ販売など大きな話題を度々呼んでいますが、その成功の秘訣を4P分析に沿って考えていきたいと思います

・Product
  ユニクロと言われれば何を思い浮かべますか?多くの方は「シンプルなデザイン」「極暖のヒートテック」「通気性がいい」などを思い浮かべるかもしれません。近年ではデザイン性もより高まり機能性×シンプル×ファッショナブルな製品が多いように思えます。またどんなシーンでも着ることのできる製品が多いです。

・Price
  価格はどうでしょうか?機能性を持ち合わせていながらも低価格で誰でも手に取りやすい価格で販売がされています。以前に世界的なアーティストである村上隆氏とコラボされた際も他では考えられない価格で販売がされていました。これはユニクロが自社で企画から生地の調達、生産から販売まで全て行なっているからこそ外注する必要がなく他では考えられない価格での販売が可能になっています。

・Place
  ユニクロは2020年現在、国内に813店舗、海外に1439店舗を展開しています。またオンラインストアでの販売にも力を入れていて、誰でも簡単に購入することができます。また国内の実店舗も駅に直結していたり、駅のちかくに構えている店舗も多くどこに行っても見かけると思います。多様な販売経路から広い顧客層を獲得しています。

・Promotion
  ユニクロは「ヒートテック」や「エアリズム」など各季節に沿って機能性を高めた目玉商品を開発し、多くの広告を利用しておりキャンペーン期間中などはテレビメディアでも広く告知されています。またSNSや、チラシ、「期間限定価格」での提供などとにかく足を運ばせる、オンラインサイトを見せるPromotionをとっています。また近年では「Billie Eilish」や「村上隆」「KAWS」とのコラボを低価格で提供することでその商品自体に利益がなくても店舗に足を運んでもらうなど様々な手法が用いられています。


まとめ

ユニクロの実例で解説したように前回のSTP分析を元にポジションやターゲット層を選定し、Marketing Mixを用いてターゲット層に必ず選んでもらえるような一貫性したコンセプトと価格、販売方法と認知の広げ方を考えてみましょう。



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