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週末に考える子育て戦略のアイデア(7)
世界に飛躍した弟、泣きながら挫折した兄の違い
書籍『天才を作る親たちのルール』を読みました。紹介されていたアスリートは、大谷正翔平、宇佐美美貴史、石川佳純、荻野公介、木村沙織、井上尚弥など本当に多彩(総勢12名)。
子供たちにはいろろな個性があり、親の教育方針もいろいろ。だから完全に共通のルールはあまり発見できなかった。あえて挙げるとすれば以下。
1.子供の自主性を徹底的に優先する(やりたいと本人が思う気持ち)
2.できるだけ、自分の進路は自分で決定させる(親が意見を挟まない)
もう一つ、注目すべきことがあった。それはあるご家庭での逸話。お兄ちゃんと弟、同じ競技をしている。しかし、兄は中学2年生で泣きながらそのスポーツを辞めたいと親に直訴、弟はその競技で世界に羽ばたいた。
違いはなんだったのか。そこに書かれていた違いは「練習毎に、親がどんな言葉をかけたか」。兄には、練習毎に父親が「できなかったことを挙げつらい、できなかったことを叱責した」。
その結果、兄は好きだったスポーツがどんどん嫌いになり、練習のたびに父親に叱られることに耐えられなくなった結果、泣きながらその競技を辞めたいと父に伝えて断念した。
悲しい結末の反省から、弟には練習後に「できなかったことを列挙する」ことは一切せず、のびのびと楽しむようにプレーさせた。その結果の世界的な活躍。
兄弟だから才能はある程度同じレベル。でも、親の声掛けで子供の夢を潰すか、子供の夢に花を咲かせるかが決まる。だから、親として子供への対応を常に反省しながら、改善を続ける姿勢だけは持ち続けたい。
また、複数のご家庭で「親の働く姿」「親の普段の生活の行動、人生への姿勢」こそが、最高の教育だと発言していた。これもほんとうに大切なこと。親が日常の節目で自己管理ができ、当たり前に朝早く起きて人生をスタートさせている。ウソをつかない、誠実に生きる。
どんな子供でも、小さな頃は親の愛情を得たくて生きている。親に褒められたくて、親からの注目を浴びたくて生きている。それが力になる。だからこそ、練習のたびに叱責すれば、子供は生きる意欲そのものを失っていく。
また「子供が褒められたいと思う、尊敬できる親」でいることも重要。すごいことではなく、日常のさりげない場面で自己管理、礼節を親が発揮していれば、それは子供の敬意になり、自然と子供のよい教育になっていく。
学びが多い一冊でした。
参考書籍『天才を作る親たちのルール』(文芸春秋)
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