FRBの利上げと金融市場(米国株編)
前回の本欄で触れた通り、パウエルFRB議長は物価安定の目標達成のため、雇用の最大化が犠牲になるのも已む無しと考えている可能性が高い。そして、市場もその決意の強さの幾分かを感じ取ったと考えられる。
とはいえ、楽観的な見方は完全に消えたわけではなく、とくに先週の株式市場では再び楽観的な雰囲気が支配的となった。そうした楽観論を支える根拠は様々だが、なかでも1990年以降の4回の利上げ局面の米国株(S&P500)がいずれも、最初の利上げから3ヶ月程度は調整しやすい一方、1年後には当