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渦中のロシア滞在日記 第3号(2022年11月4日~11月10日)

こんばんは。渦中のロシア滞在日記第3号です。今回は2022年11月4日㈮~11月10日㈭までです。

日記には、特別軍事作戦の渦中のロシアで、自身が感じたこと、考えたことを、とりとめもなく書くことが可能な範囲で書いていきます。情勢に関連したことも、それ以外のことも書いていきます。きっと、この何気ない日常の記憶・記録が、後々役立つと思うからです。

では、今週分、始めて行きます。

11月4日㈮

この日は「民族統一の日(День народного единства)」という祝日で大学は休日だった。朝にソビエト広場でイベントが行われていたらしいが、他の祝日に比べて大規模なものではなく、昼以降はただの休日と大差がなかった。
自身は、午前中~昼に翌週分の授業準備を行った後、夕方に散歩に出かけた。写真はブリヤートの寺院には必ずある「マニ車」と、奥に見える教会とのツーショット。

マニ車を1回回すことは、1回読経をしたことと同じになるらしい。

ロシア人とブリヤート人、その他民族が当たり前のように並んで話し歩き、お互いの文化が共存しているのが、ブリヤート共和国の特徴だ。

11月5日㈯

この日は午後から会話クラブ初心者コースを行った以外は、ゆっくり過ごした。
会話クラブ初心者コースは、3連休の中日ということもあり、事前欠席の連絡も多く、いつもの半分程度だった。ただ、その分特にやる気のある参加者ばかりが集まったため、語彙や文法の導入の後の会話がとても盛り上がった。会話クラブには中国人の先生と留学生も引き続き参加くださっている。今後はロシアと中国という2つの国籍の参加者がいることをもっと活かして、内容を組み立てていきたい。

この日は「旅行」をテーマに会話した。旅先の印象を表す言葉を導入した後のホワイトボード

11月6日㈰

この日は1日ゆっくり過ごし、午後からは市内の寺院に散歩に出かけた。3連休の最終日ということもあり、いつもより参拝客が多かった。参拝客はブリヤート人が中心だが、ロシア人も多く参拝している。ロシア人のお坊さんもいる。本堂内ではちょうど読経が行われていた。

11月7日㈪

この日は2週間に1回の、朝8時から90分×3コマ連続授業の最もキツい日である。
学生の間でどうやら「風邪」が流行っているらしい。咳をしてマスクをしていたり、のどの痛みを訴えたりする学生がいる。体調不良による欠席の学生も増えた。しかし、そののどの痛みや咳からくる体調不良は、例のコロナウイルスではないのか…と感じてしまう。
ちなみにコロナウイルスについては、お店や大学内のいたる所にマスク着用やソーシャルディスタンスを促す張り紙があるが、誰も守っていない。(というより、剥がすのが面倒なだけかもしれない。)近くのショッピングセンターは、9月半ばまではマスク着用を店内スタッフから強く促がされたが、現在ではそれもなくなっている。

11月8日㈫

この日は自身は授業なし。ただ、水曜日の教材の印刷と会話クラブ中級者以上コース実施のため、職場にはいつも通り向かった。
会話クラブで話題になったのは、日本語能力試験(JLPT)。この試験は日本語を第一言語としない人向けの、日本語能力を測るものである。日本はもちろん、世界各国で実施されているのだが、今年のロシアは情勢の影響により試験に必要なものを送り届けることができず、実施が取りやめになっている。もちろん事情が事情なのは分かるのだが、一般の日本語学習者には罪はない。このような状況でも日本語を学んでくれている人の為にも、何とか実施していただきたかった…という思いはある
なお、どうやらモンゴルで受けられるのでは…という話を伺ったので、次回は何とか受けられるとよいのだが‥‥。

11月9日㈬

この日もいつもと変わらない1日であった。授業は朝8時からの1コマのみ。会話の授業で、「観光客の日本人が道に迷っている」という設定で会話を組み立て、話してもらった。”道に迷う日本人観光客”が現れるのは、やはり当分先なのだろうか…。

11月10日㈭

今日もいつもと変わらない1日。授業と職員会議のみ。職員会議はやはり全然聞き取れなかった。意味の分かる単語はそこそこあるが、文として理解しるのに時間がかかる。頭の中で文を日本語で組み立てているうちに話が次に行っている…といった具合だ。韓国語の先生の一部がタシケントに出張中とのことで、この情勢でも国外出張は認められているんだな…とは感じた。

おわりに

本当にただの日記になってしまった今回分の記録であった。ただの日記であって良いのか、この平穏な状況がいつまで続くのかは全くわからない。どんな状況でも、こちらの日本語学習者や日本に関心を持ってくださっている方に、寄り添って少しでも役に立てるよう頑張りたい。

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