人工知能は人間を超えるか
私の職場は今「AI」が熱い。もちろん歌手ではなく人工知能の「AI」だよ。
ここ最近、「AI」に目をつけた電子決済のやり方を知らないトップから、「とにかくAI、IoTを進めろ!」という指示が出たらしい。
私は職場の情報システム部門にいるから、「AIでなにができるんだ?」「IoTを使った良い事例はないか?」と、手段が目的化してしまったやばい話が頻繁に回ってくるようになった。
そんな状況で、実現性のない面倒な話に巻き込まれたくないから「人工知能は人間を超えるか(松尾豊)」を読むことにした。
まずトップに言いたいことは、AI以前にやることあるダロ?書類のデジタル化ってか電子決済やれだし。ワードで書類作成→紙で決済→再び電子化して他部へ通知とか意味不明だしミスも起きるよ。無駄だらけの業務フローの単純化も絶対必要。
で、本読んだけど、AIのスランプ解決の方法がおもしろかった。この本が2015年発売だから今はもっと進んでる。AIは最高だし使わない手はないんだけど、AI使うなら、業務がデジタル化(AI対応化)されていないといけない。使えるデータの蓄積とかも。これが一番の課題。現在、紙文明でそれなりに機能してるものをデジタル化するのは抵抗があるだろうな。イノベーションのジレンマってやつ。
~~~備忘録~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
AIレベル1(アルバイト)マーケティング的にAIを名乗る。単純な制御プログラムを搭載しているだけ(エアコン、洗濯機など)厳正なルールを定め、その通り動くだけ。
AIレベル2(正社員)膨大な知識が入力されており複雑に動くことができる。入力した知識以外のことはできない(将棋のプログラム、掃除ロボット、bot)専門家から膨大な知識を取り出すこと、取り出した膨大な知識を矛盾や一貫性をもたせて管理し、コンピュータに与えるのが大変。
AIレベル3(管理職)機械学習(教師あり・教師なし・強化学習)を使い、サンプルデータをもとにルールや知識をプログラム自身が学習する。(検索エンジン、パターン認識)ルール設定に必要な特徴量の発見は人がやる必要があり、それが大変かつ肝心。上記のレベル2だったものがデータの蓄積、CPU処理性能の向上により機械学習を活用できるようになったことでレベル3に昇格しているケースが多い。教師なし学習によりデータの中にある一定パターンやルールを抽出できる。
AIレベル4(マネージャー)ディープラーニングを用いた特徴表現学習により特徴量を自ら見つけることができる。(googleの猫)データに適度なノイズを加えることでより本質的な特徴量をとることができる。ディープラーニングでは多層のニューラルネットワークを用いる。作業をやればやるほど新たな特徴量を発見し、ルールを進化させていくことができる。
その他 AIは物事を理解していない。google翻訳はディープラーニングにより精度が飛躍的に上がったが、統計的自然言語処理により膨大な翻訳データから正解っぽいものを選んでいるだけ。シンギュラリティーとは人工知能が人工知能自身の能力を超える人工知能を自ら生み出せるようになることでその段階ははるか先である。
~~~備忘録おわり~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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