40歳からサッカーイラストを描き始めて8年後に日本サッカー協会に辿り着いた話vol.9【ロシアW杯編】
<vol.8 名選手たち編 の続きです>
コロナ禍以来、
打ち合わせはオンラインが主流になり
・移動時間と移動コストの削減
・場所にとらわれない
・画面やデータの共有
・会議の進行速度の向上
など、
効率的で便利になりました。
イラストのアイデアやスケッチもその場で共有できるし
直前まで他の作業が出来るし
メリットはたくさんあります。
だけど、
縁と運に生かしてもらってる系商業イラストレーターの僕にとっては
『たまたま』や『せっかくなので』といった『偶然』の要素も大切で、
例えば
など、
オンラインでは発生しにくいシチュエーションで
思いがけないチャンスや縁に出会えるきっかけは多く、
オフラインの文化もやっぱりこの業種には大事だなぁと考えています。
なので、
今でも出来る限り、
特に新規のクライアントや制作チームのメンバーとは
対面打ち合わせを希望してお伺いするようにしています。
それでいて、
僕は基本的にあがり症で人前で喋るのも苦手なので、
大体打ち合わせ当日になると
「何で伺いますなんて言ってしまったんだろう、、オンラインにすれば良かった」
と胃が痛くなったり、気が重くなったりもします。
でも結局、
「直接お会いして、先方の人柄や空気感を知る事が出来て良かったなぁ」
で毎回締めくくるので、
オンラインとのバランスを取りながら
足を運ぶという行動はこれからも続けていきたいと思っています。
◾️なでしこジャパン
●早草さんと倉田さん
6月に始まるロシアW杯を控えた
2018年の春先に
早草紀子さんというフォトグラファーの方からメールが届きました。
早草さんは、
2016年大宮アルディージャのポスター制作案件にお声かけ頂き、
大宮まで打ち合わせに行った時に
選手の撮影をされていたフォトグラファーさんで、
撮影終わりに机を片付けのお手伝いをしながら
名刺交換をさせて頂いた方です。
実はなんと早草さんは
サッカー女子日本代表〈なでしこジャパン〉の
オフィシャルカメラマンもご担当されており
(全然知らなかった)
といった内容でした。
「是非是非よろしくお願いします!」
後日、
長崎のスタジアムで早草さんにお引き合わせ頂き
倉田さんとご挨拶させて頂きました。
●たまたま偶然
ポスターの打ち合わせのために訪れた
大宮アルディージャのクラブハウスにて、
『たまたま』行なっていた選手撮影の現場を見学させて頂き、
撮影後、机のお片付けを手伝いながら
『せっかくなので』と名刺交換させて頂いた
フォトグラファーの早草さんが
日本サッカー協会〈JFA〉のオフィシャルカメラマンを兼任されていて、
JFA広報の倉田さんと早草さんが、
なでしこジャパンの遠征同行中に女子サッカー選手を描いているイラストレーターの話題になり、
『偶然』早草さんがhiroki.38とアルディージャ経由で
繋がっていることが発覚し
次戦が『たまたま』福岡から近い長崎で試合が開催されるということで、
長崎のスタジアムにて倉田さんとご挨拶させて頂き、
「いつかお仕事でご一緒できることを楽しみにしています」という言葉とともに
『せっかくなので』と、
なでしこジャパンのユニフォーム(高倉監督サイン入り)まで頂き、
奥さんと一緒に、初めての女子サッカー観戦をしてる。。
(しかも日本代表を大特等席で)
・・・・・・・・・・・・・・・・
もしあの時アルディージャ案件の打ち合わせを
電話とメールだけで済ませていたら
(当時オンラインミーティングは無かったので)
こんな状況と経緯には絶対辿り着けなかったと思います。
『偶然』に出会うためにも、
現地に足を運んだり、人に会いに行くことを
これからも大切にしていこうと思った出来事でした。
(当時オンラインミーティングは無かったけど)
また、倉田さんをはじめ
日本サッカー協会の中にも
僕のことを認知してくれている方がいることを教えて頂き、
日本サッカーの中枢にいる方にも
僕のイラスト表現は受け容れて頂けているんだと思うと、
素直に嬉しくて、
さらにもっと沢山サッカーの魅力溢れるイラストを
描いていきたいという気持ちになりました。
早草さん、倉田さん、
素敵で貴重なご縁をありがとうございました。
ちなみに当時の早草さんとのメール履歴を読み返してみたら
図々しさ極まりない質問をぶつけていました。。
(結局なでしこジャパンにも男子代表にも繋がっていないくせに笑)
◾️ロシアW杯2018
本番直前での監督交代、
不安を煽る報道や配信、
暗雲と逆風が立ち込める雰囲気の中で
開幕を迎えた2018ロシアW杯。
僕はいつものように
試合後100%の感情で喜べるように、
ポジティブなスタンスで勝利を信じて
日本代表を応援するだけです。
そしていよいよ、
日本代表の初戦である
vs コロンビアの当日
家族と観戦するために事務所から帰宅すると
自宅に郵便小包が届いていました。
中身はなんと!
香川真司選手のユニフォームが!!!
今まで
一人〜近しい友人の範囲で楽しんでいたW杯が、
この4年の間で
instagramやtwitterを通じて、
大会を日本中の一万人以上の方々と一緒に楽しみ盛り上がれる
観戦環境に激変しており、
それだけでも充分満足だったのに、
香川選手からのビッグサプライズというご褒美まで頂けて、
◯コロンビア戦は、
自宅で家族や友人家族と一緒に勝利を喜び、
△セネガル戦は、
友人たちと一緒にパブリックビューイングで盛り上がり、
⚫︎ポーランド戦は、
友人宅で一緒にモヤモヤして、
⚫︎ベルギー戦は、
家族と一緒に最後の数秒まで夢見心地で、、、
日本代表は残念ながら目標のベスト8には届かなかったけど
僕自身も残念ながら(当然ながら)
W杯関連のお仕事には繋がることはなかったけど、
ブラジルW杯をきっかけに
サッカーイラストを描きはじめてから
ロシアW杯までのこの4年間、
悔いと空虚感が残った4年前と比べ、
やり切った感に溢れる
最高の形でW杯を楽しみ締めくくる事が出来ました。
●大会を終えて
思っていた以上の結果に
完全燃焼のような燃え尽きたような抜け殻状態の中、
と、
ネガティブ闇に引き込まれそうになる前に
無理やりポジティブなことを考えてみることにしました。
まだまだいける気がしてきた!
2022年のカタールW杯に向け、
日本代表には新しく森保一監督が就任し、
主要メンバーたちも一気に入れ替わったし、
体験したことのない
新しい景色を見せてくれそうな気がします。
将来に何の保証もないフリーランスの僕だけど
4年後にこのイラストの続きが描けるように
これからもサッカーとイラストを楽しみ続けようと
心に刻んだ2018年でした。
<vol.10 翼編に続きます>
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