「QUALITY & SAFETY RESOURCES Work Group on the Implementation of TG-100 - Implementation Guide Process Maps Guide」を見て
はじめに
TwitterでMedical Physics for World Benefit(MPWB)さんが「リスクベースの品質管理(AAPM TG-100の概要)」というWEB講演をされるというので、初めて参加してみました。(たぶん無料)
その講演で、QUALITY & SAFETY RESOURCES Work Group on the Implementation of TG-100 - Implementation GuideとMPWBのYoutubeを紹介されていました。その”TG-100 - Implementation Guide”を訪問し拝見すると、具体的な手法を分かりやすく紹介されてました。そこでちょっと気づいたんですが、TG-100 第1章~第4章までを読んだらこのQUALITY & SAFETY RESOURCES Work Group on the Implementation of TG-100 - Implementation Guide”のプロセスマッピング、FMEA、FTA、QMプログラムの作成”を読んだら理解が深まるのではないかと思っています。
第1章~第4章までを読んだので、続いて「QUALITY & SAFETY RESOURCES…」のHPにある「1-Process_Maps_Guide」から読んでみたいと思います。
なお、私は英語原文の日本語訳(ChatGPT or DeepL)で読んで(ビデオを見て)おります。慎重に読んでますが間違があるかもしれませんので、その点はご容赦願います(m(__)m)。
Process Maps Guide.PDFの概要
このテキストは、プロセスマップ(流れ図)の作成と使用についての詳細なガイドです。
プロセスマップは、一連のステップや行動を視覚的に表示するもので、特定の目標を達成するために行われる論理的に関連するタスクを示します。プロセスマップは、手順の順序、情報の流れ、またはステップ間の相互関係を表示することができます。それぞれのプロセスとステップは、入力と出力を持つことができます。
プロセスマップの目的は、クリニカルプロセスの共通の理解を提供し、各タスクのリスクを評価することです。さらに、プロセスマップは、Failure Modes and Effects Analysis (FMEA) の出発点となります。FMEA用のプロセスマップでは、各ステップで何が間違っていくかを考慮することが重要です。
プロセスマップを作成するためのツールは多数あり、紙とペンでも、商用製品でも可能です。重要なのは、プロセスマップが明確で容易に理解でき、リスク分析の次のステップに進むことができることです。
プロセスマップの作成には、複数の分野からのメンバーを含むチームを形成し、小さくて単純なプロセスから始め、経験を積んで複雑なプロセスに進むことが推奨されます。プロセスマップの作成は、理解と学習のためのツールとして扱うべきです。
Video「Process Maps」の要点
このビデオは、プロセスマップの理解と作成の目的について説明しています。
プロセスマップは、特定の目標を達成するために行う一連のステップや行動、つまり、論理的に関連するタスクを示すツールです。プロセスマップはプロセスの手順を視覚的に表現したものであり、情報の流れやステップ間の相互関係を示すことができます。
例えば、「犬の散歩」のプロセスマップでは、1つ目のステップとしてリードをつかむ、2つ目に犬の首輪にリードをつける、3つ目に家を出る、という手順を示します。プロセスとその各ステップには入力と出力があります。
このガイドでは、外部線照射治療のプロセスマップを例に挙げています。このプロセスマップでは、主要な手順とそれらがどのように時間順に関連しているかを示しています。
(Process Maps Guide.PDFと同じ内容は端折っています。)
感想
(ページ1)
私も例に習ってやってみます。
「外部ビーム放射線治療の手順」を説明するために作られたプロセスマップで、エンドポイントは「放射線治療の完了」。以下に手順を書きます。
左側に「外部ビーム放射線治療の手順」、右側に「放射線治療完了」記述する。
次に、このツリーの主幹はプロセスと見なされ左から右へのやじるし→を書く。
プロセスから分岐するサブプロセス(診察、CTシミュレーション、計画、プランチェック、IGRT、治療)を下↓、上↑やじるしで記述。
各サブプロセスはそれに入るステップを記述。サブプロセス「CTシミュレーション」には「患者氏名確認」「顔写真撮影」「吸引式固定具の有無」等を記述。
ということですね。昔工場勤務だったころにやっていたQCサークルのフィッシュボーンチャート(特性要因図)によく似ています。
どんなものでもいいんですね。
(ページ2)
さまざまなプロセスマップが紹介されています。いろんなものがあるんですね。
(ページ3)
(ページ4)
目的によっていろいろなプロセスマップがあるということでしょうか?私はフィッシュボーンに似ている方がやり易いかな。
なるほど。明確に2つの目的があるのですね。
(ページ5)
紙と鉛筆、多職種チームがあれば、学びながら良いQMになる、ということですね。「まずはやってみよう」ということですよね。
まとめ
プロセスマップはどういった形でもよい
プロセスマップ最初の目的は、臨床プロセスの共通の理解を提供すること、失敗モードと影響分析(FMEA)の出発点となること。
最も簡単なツールは、紙とペン
つべこべ言わずにまずはやれ
という風に私は捉えました。
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Jun 25, 2023
#学問への愛を語ろう #医学物理がすき