街の動脈瘤
街を歩いていると、「この人たちは周りが見えていないのか?」と疑問を呈したくなる瞬間がある。
道に対して目一杯に広がって、自分達だけで道路の幅を独占する集団。
駅の改札口のすぐ手前で談笑をしている二人組。
人通りがあるのは明らかであるにも関わらず、その進行を妨げるようなフォーメーションとポジショニングをとるその姿には、呆れとか怒りとかではなく、ただただ疑問である。
これらの集団に所属するのは決して”若者”と言われる人間に限ったことではない。4,50代のスーツを着た男性、それなりの身なりをした女性といったように老若男女問わない。
楽しそうなのはいいのだけれど、その輪の中でもう少し周囲に目を向けられる人がいてほしいものである。
こう思うと、自分が仮にその輪の中にいたとしたら、このような状況にはならないだろうなと思う。
なぜなら、「自分がどうあるか」よりも「他人からどう見られるか」という判断軸の方が強いからである。
この判断軸はしばしばネガティブに捉えられるのだが、このような状況下ではポジティブに作用してくれるのだな。