インドルピー札の衝撃

アガスティアの葉には
過去世のカルマを
浄化する方法が書かれています。

インド各地を巡って
祈りを捧げたり
奉仕したりします。
人によってメニューや
順番が変わります。

僕の場合、最初に
ガンジス川で沐浴してから
南インドに行き
５つのお寺を巡ります。
そこから、孤児院に行き食事を恵み、
街で貧しい女性に着物をプレゼントします。
最後にまた、お寺に行き
護摩焚きをして終了です。

この行程や作法が、
１３枚目のアガスティアの葉に
細かく指示されていました。

僕は過去世のカルマがあるのか
ないのかに関しては、
あまり興味がありません。

でも、こんな機会にしか
インドを縦断しながら
お寺を巡ったり
孤児院に行ったりすることは
ないでしょう。
旅の切っ掛けとしては最高です。

ただ、アガスティアの葉をみて
すぐその直後に、インドを再訪して
巡りたいとまでは思いませんでした。

４年という歳月が経ち、
アマゾンの旅を終え、
Facebookの不思議な誘導もあり、
このタイミングがちょうど
よかったのです。

ということで、
僕は、まずインドの首都であるデリーに飛びました。
そこから、車で一日かけて北上します。
ヒマラヤの麓、ガンジス川のかなり上流に向かいます。

ガンジス川の沐浴は、
下流でおこなうと
とんでもなく不衛生だと聞きます。
僕の行った上流では水が綺麗で
魚が沢山生息していました。

早朝の沐浴では
頭まで２１回浸かりましたが
お腹を壊すことはありませんでした。

沐浴は無事済んだのですが
お寺巡りで着用する
白い着物を買いに行った時に
体験すべきイベントが起こりました。

ガイドに現地の服屋さんに
連れて行ってもらい、
３０００ルピー（４５００円）
で正装を購入しようとしました。

４年前のインド旅行で
１万ルピーほど現金が残っていました。
そのインドルピー札で払おうとしたところ
ガイドが慌てて僕を制止しました。

「それを使ったら捕まりますよ」

「え？どういう意味」

なんと、インドのモディ首相が
２０１６年１１月８日午後８時に
突然、インドの高額紙幣である
１０００ルピー札と５００ルピー札を
「今晩０時をもって廃止する」
と宣言していたのです。

その翌日から旧紙幣は
使用できなくなり、銀行で
新２０００ルピー札と
新５００ルピー札に交換する
必要がありました。

しかも、その交換期限が
２０１６年の年末までだったのです。
ということで、
２０１７年３月のこの時点では
僕の旧紙幣の１万ルピーは
まさに紙くずになっていました。

紙幣は印刷されたただの紙。
これを思い知らされた出来事でした。
お金は、社会全体の合意。
夢まぼろしの様なものなのです。


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