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お金という観念が作り出すもの そして、人類の方向性

お金の観念を持つとは、どんなことでしょう?
南米アチュアル族の人々は、何千年もお金を持たずに暮らしていました。実際に彼らを見たときの印象は、とてもインテリジェンスに満ちた人々だったということです。静かに森と人々が繋がりながら暮らしていました。

彼らに会う前は、アマゾンの先住民族は、もっと原始的で粗野な人々だと思っていました。テレビで見るような攻撃的な先住民は、どうやら幻想なのかもしれません。

それでは、想像してみましょう。あなたが、生まれたときからお金というものがないコミュニティーで育ったとします。必要なものは、誰かから貰うことが出来ます。村の誰かが、大きな獲物を仕留めたら、それも分け与えられます。

家や納屋が必要になったら、村のみんなが手伝ってくれます。それに対する報酬とかもありません。ただ笑いながらみんなが手伝ってくれるのです。

では、その村で育った人が、こちら側の世界に暮らしたとします。食べるものは、どうしたらいいでしょう?誰もくれません。餓死しそうになっても、たくさん持っている人でも分けてくれません。スーパーには、山積みの果物も、勝手に取ることは出来ません。眠るところが必要なので、家を建てようと思っても、周りの人は誰も手伝ってくれません。

ジャングルに住む人にとって、ジャングルの外の人々の暮らしは、誰もが意地悪で足を引っ張り合っているようにしかみえません。ジャングルに住む人は、必要なものしか欲しがりませんが、ジャングルの外の人々は、誰もが必要のなさそうなものまで「もっと、もっと」と欲しがります。そして、いつか何かが足らなくなると、恐れながら暮らしているように見えるのです。

僕達は進化したのでしょうか?

公衆衛生も良くなりました。乳児の死亡率も激減しました。食べ物も栄養価が上がりました。高速で移動することも、宇宙まで飛ぶことも覚えました。でも、周りの人と繋がるということでは、ジャングルに暮らす人の足元にも及ばなくなりました。

それでは、更に想像してみましょう。もし、今のテクノロジーを持ちながら、ジャングルの人々が持っている人や自然と繋がるという感性を持ってたとしたら?

僕達は、いったいどんな世界に住めると思いますか?

僕は、その可能性を見つけようと旅をはじめました。正確に表現すると、それを知りたいと強烈に願った時に、次々と世界の僻地や特別な場所に行く機会を、紹介していくれるひとが現れてきたのです。

僕は、偶然に導かれて世界を巡って行ったのでした。
そして、おぼろげながら、その方向性が見えてきました。
さらに、最近、おもしろデーターと出会いました。

国境なき医師団を立ち上げたスエーデン人と
その息子夫婦がまとめたものです。
そのデータを読み進めながら
僕は胸が踊りました。

本当に面白いデーターでした。
人類がこれから大変化を迎える可能性が
あることを、その数字は物語っていました。

例えば、この世界で減り続けているものは、
◯戦争や紛争の犠牲者
◯極貧の人々の人口
◯大気汚染
◯オゾン層の破壊
◯災害による死亡者数
◯児童労働

逆に増え続けている好いことは、
◯自然保護区
◯農作物の収穫
◯科学的発見
◯女子教育
◯小児がんの生存率
◯インターネット普及率

人類は、恐怖を大きくみる本能を持っています。
物事をより悪い風に見るほうが安心するのです。
メディアも悪いものを見せるほうが
多くの人の反応を得ることが出来るので
よりショッキングなニュースを流そうとします。

一方の継続的な好いことは
あまり報道されません。
この20年で地球上の極度な貧困に
暮らす人は半減しました。
事実ですが、そんな報道は
ほとんどされることはないでしょう。

だから、どうしても
世界は悪くなる一方だと
思ってしまいがちです。

でも、
これから10年〜20年〜30年と、
(いろいろあるけれども)
人類全体の流れを、
楽しみにして良いみたいです。

僕は、とても楽しみに思っています。
そして、この時代に生まれてよかったとも。


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