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森の巨人

インドの次に向かったのは、
赤道とは真反対の場所です。
でも、そのお話の前に、
日本の森の現状を紹介しましょう。

僕にこのことを教えてくれたのは
作家でナチュラリストの
C・W・ニコルさんです。

アマゾンに行く一ヶ月前のことでした。
ある高貴な方から、
ニコルさんを紹介していただきました。

ニコルさんは、長野県の黒姫高原に
「C・W・ニコル アファンの森財団」という
森を蘇らせる財団を創設されています。

そのアファンの森を、
ニコルさんご自身が
案内してくれたり、
近くのホテルでディナー会を
企画して僕達をお招きしてくださったりしました。
そこで、たくさん森の話しを伺ったのです。

ニコルさんが、日本に始めて来られたころ
まだ日本には、里山の文化が残っていました。
いまから半世紀前のことです。

里山の文化とは、
村のまわりの森を、人が手を入れて
美しく保つという文化です。
当時はブナ・ナラ・トチなどの広葉樹が
豊かに茂っていたのが日本の森でした。

戦後、経済復興を優先した日本は、
政策で広葉樹を伐採し
建材に使える、スギ、ヒノキ、カラマツ
などの針葉樹を大規模に植林しました。

しかし、その後、日本に外国からの
安い建材が大量に輸入されるようになり
その針葉樹の森は、
コストが合わないという理由から
放置されるようになりました。

広葉樹には、どんぐりが実ります。
どんぐりは、動物たちが生きていくのに
なくてはならいものです。
でも針葉樹は、どんぐりが実りません。

さらに、広葉樹の葉は、落葉して
栄養たっぷりの腐葉土になります。
でも針葉樹は落葉しないので
土は、どんどん痩せていきます。

また、手入れされなくなった針葉樹の森は
笹や藪が生い茂り
動物や昆虫が住みにくい
暗くて死んだような森になるのです。

ニコルさんは、
自分が若い頃に見た日本の素晴らしい
里山を復活させようと私財を投げ売って
活動を始めました。

そこから30年以上経って
いまアファンの森には、
驚くほど多様な動植物が生息しています。

鳥類は100種類近く
昆虫類は1000種以上です。
森の生態系の頂点である
フクロウやクマも戻ってきました。

人が丹念に手間ひまかけて
数十年という年月をかければ
自然は応えてくれるのです。

そのニコルさんには、
ベストセラー作家、そして、
森を蘇らせる人という顔の他に
もうひとつ特徴的な一面があります。

それは、北極の専門家という顔です。
ニコルさんは、10代の後半から
北極調査隊に関わる冒険家なのです。

ニコルさんは、いまも
毎年のように北極に行ってます。
そして、
アファンの森からの帰りぎわ、
僕は、ニコルさんから
「北極に行かない?」って
誘ってもらったのです。

つづく


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