株式投資の基礎知識(絶対指標 EPS、PER について)
情報取得
株式投資をする前にまずどういった情報を取得するべきなのでしょう。
重要な事は3つです。
それは、
市場=今後伸びる市場なのか
行動=市場獲得のためにどんな行動(事業・投資)をしているのか
数字=その行動を数値化した時に伸びしろがあるのか
ではないでしょうか。
この3つの項目を理解していれば株式投資において失敗する確率は非常に下がります。
このような知識を持って投資をしている方は、利益が出ています。
逆に、何もわからずになんとなくチャートだけを見て株式投資をしている人の、損をしている割合は非常に多いです。
これらの情報はIRやニュースをみれば大抵は把握できます。
今回はどのようにIRとニュースを繋げていけばいいのか、をアウトプットしていこうと思います。
仮説立てと検証
例:
「風力発電は成長性がある」
「海外でも脱炭素化の推進のために風力発電事業を行う会社が増えている」
「株式会社Aが風力発電事業を始めるようだ」
とニュースで知ったとしましょう。
ほとんどの人がこのニュースを見るだけで終わってしまっています。
ここで大事なのが、このニュースを自分なりに調査をしてみることです。
例えば、他に競合がいないか調査をしたところ
「他に風力発電事業ををおこなっている会社が多いな・・・」
等が分かってきたりします。
そこで、
「A社は本業の業績も悪いうえに、純資産も流動資産も少ないのに、どうやって風力発電事業で戦う気なんだ?」
「でも投資活動CFが大きくプラスだから売却に成功しているんだな。その事業で手に入れたお金を新事業に回すのかな?」
このように世の中にあふれている情報を自分なりに調査をし、それを実際に仮説を立てて検証していくことがとても重要です。
この一連の流れをやっている・やっていないで勝率が圧倒的に変わってきます。
株価は 上がるか・下がるか だけの単純なものです。
上がりやすいタイミングはいつか?
下がるタイミングはいつか?
どういった情報で株価が動くのか?
これを予想すればいいだけなのです。
株は10秒後に上がるかもしれない、または10秒後に下がるかもしれない。
短期的に見れば上下はあるものの、市場予測・財務諸表で自分なりに分析できれば、「10秒後に下がったとしても市場が今後伸びて、この事業での戦えるだけの資金があれば、株価は長期的に見れば上がりやすいんだな」ということが理解できます。
逆に言うと下がりにくいということです。
であれば、買いを入れておく。
ということなのです。
このように長期的な視点で分析をすることがとても重要です。
「10年間株を保有する気がなければ、10分間保有することさえ考えない方がいい」
とウォーレン・バフェット氏も言っていました。
とにかく、長期保有の視点をもつことが重要です。
そして、そういった情報はすべて株式チャートに公開されています。
重要な5つの指標
EPS=1株あたり純利益
PER=株価収益率
BPS=1株あたり純資産
PBR=資産対株価の正当性指標
ROE=自己資本利益率
難しく聞こえますが、すごく簡単です。
まず投資家としての思考ですが、
「この企業が100億円儲かった!」
ではなく、
「100億円儲かったけど、1株あたりいくら儲かったんだ?」
にならなといけません。
この5つの指標は、投資家思考になるためには必ず必要な知識なので、かならず覚えておいてください。
EPS(1株あたり純利益)
純利益が1000万円 発行済株式数が10万株 の場合、
EPSは、
1000万円 ÷ 10万株 = 100円
ということになります。
つまり、この会社の利益は1株あたり 100円 ということです。
さらに、指標の中に 1株配当 という数字も登場します。
EPS - 1株配当 = 会社の残す利益
となっていきます。
この計算により、利益のなかのどれぐらいの割合が会社に残っているのかが分かっていきます。
PER(株価収益率)
PERとは要するに、
会社が生み出す利益に対して、今の株価が買い時なのか、どうか
ということです。
EPS=100円 株価=1000円だった場合、
PER=10倍(株価 ÷ EPS)ということになります。
株価は実績と期待値が大きくかかわってきます。
PERというのは、期待と実績の差を表したものなのです。
PERが高いということは、その会社の期待値が高いということです。
ただし、そこには注意をしなければならない点があります。
それは、
①収益率が高くなった場合、PERは低くなり、
②収益率が低くなった場合、PERは高くなる
ということです。
①の場合で、会社が頑張って利益を生んでいるが、誰も知られていないタイミング = お買い得
②の場合でも、利益を毎年一定的に生み続けているのに、誰も期待していない = お買い得
ということになります。
少し複雑に書いてしましましたが、次のように覚えておいてください。
PER低い:割安
(期待値が低い会社 または 収益率が高くなった会社)
PER高い:割高
(期待値が高い会社 または 収益率が低くなった会社)
そして実際に指標の中のPERの数値を確認し、
「この会社は将来性があるから期待値が高いのか、あるいは収益が低くなってしまったのか」というように自分なりに仮説をたてて検証するようにしましょう。
少し長くなってしまったので、今回はEPSとPERの基礎知識で終わりにします。
次回はBPS、PBR、ROEの基礎知識をアウトプットしていこうと思います。