【知識】国際女性デーとは?(International Women’s Day)
毎年3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day )」。
近年世界で広がっている「国際女性デー」とは一体何の記念日なのか?
「国際女性デー」を目前にした今、改めてこの日は一体なんの日なのか、知らない人のために、その始まりついて解説していく。
“国際女性デー”とは?
国際女性デーとは、世界的に女性の権利を守り、経済的、政治的、そして社会的地位においてジェンダー平等の実現を目指すために制定された記念日であり、女性の自由や平等について考える日だ。
国際的に毎年3月8日を国際女性デーとし、正義、威厳を象徴する紫色と希望を象徴する緑を身に着け、社会的変化に取り組む活動が世界的に年々広がっている。
国際女性デーの起源
国際女性デーが制定された始まりは、1904年3月8日の婦人参政権を獲得するためのデモがキッカケだ。その後、1909年2月、アメリカ・二ューヨークで起きた女性労働者による賃上げ、労働時間の短縮と労働条件の改善や選挙件獲得を求めた大規模なストライキが行われ、これをキッカケに、世界各国でストライキ活動が活発化。1910年3月8日、デンマーク・コペンハーゲンで開催された国際女性会議で、ドイツの社会主義者クララ・ツェトキンが「女性の声を届ける日」「女性の政治的自由と平等のためにたたかう日」と提唱した後、ヨーロッパの国々でも国際女性デーが設定された。
その後、国際婦人年※の1975年、国連は女性の権利や男女平等に関して、世界中に呼びかけをはじめ、1977年、3月8日が国際女性デーと正式に制定され、毎年3月8日は女性に関する重要課題をテーマに取り上げる日となった。
なぜ国際女性デーでは、モミザを送るのか?
1922年、イタリアでは初めて国際女性デーが祝われ、1944年にイタリア女性労働組合が発足、モミモザの開花時期が2〜3月であることから、イタリアではモミザは国際女性デーのシンボルに。
イタリアではこの日を「FESTA DELLA DONNA(フェスタデラドンナ)=女性の日」としており、男性が母親や妻、同僚の方に日頃の感謝を伝えるために、ミモザを贈ることが習慣化し、その風習が世界へ広まっていったと言われている。ミモザが黄色い花であることから、イエローは国際女性デーのシンボルカラーにもなっている。
国際女性デー2024のテーマは?
「国際女性デー」では、国連が毎年テーマを定め、そのテーマに基づいた女性を取り巻く問題について世界中で課題意識を共有している。
2024年3月8日のキャンペーンテーマは 「#InspireInclusion 」。社会のあらゆる側面における多様性とエンパワーメントの重要性を強調していく。
特に男女平等の達成におけるインクルージョンの重要な役割を強調しており、障壁を打ち破り、固定概念に挑戦し、すべての女性が評価され尊重される環境を作り出すための行動が求められている。「#InspireInclusion 」は、疎外されたコミュニティの出身者を含む、あらゆる階層の女性のユニークな視点と貢献を認識することを誰もが奨励していく。
より理解を深めたい方はこちら:What does it mean to truly inspire inclusion?
「#InspireInclusion」を実現するために
International Women’s day公式サイトでは、組織や団体において、次のような10個の行動を通じて「 #InspireInclusion 」を実現できると公表している。
女性の経済的エンパワーメントの強化
多様な人材の採用、維持、育成
女性と女児がリーダーシップ、意思決定、ビジネス、STEM に参加できるようサポート
女性と女児のニーズを満たすインフラの設計と構築
女性と女児が健康について情報に基づいた決定を下せるよう支援する
持続可能な農業と食料安全保障に女性と少女を参加させる
女性と女児が質の高い教育と訓練を受けられるようにする
女性と女児のスポーツへの参加と達成度を高める
女性と少女の創造的および芸術的才能を促進する
女性と女児の地位向上を支援するさらなる分野に取り組む
今年、SNSで推奨されているハッシュタグは「 #IWD2024 #InspireInclusion 」。この機会に女性のエンパワーメントについて考え、発信してみてはどうだろうか。
最後に
正直、歴史を振り返り100年前と現在を比べると、今の女性の扱われ方は酷く軽視されなくなったのだなと感じる。
100年前の日本では、逮捕されるかもしれないという恐怖に怯えながら女性は演説していた。けれど現代ではどこでも女性が自由に演説でき、女性だからといって政治に参加できないことなどない。現代の女性は、政治や企業などといったどの社会の中に多く存在している。これは、この100年の間戦ってきた女性たちの活動が実り、成果として今日に生きている証拠なのはないだろうか。
今も多くの課題が挙げられているが、私自身、地球に生きる一女性として、国際女性デーを通して女性然り、女性以外のジェンダーの多様性も守るという信念も持ちながらも、今後の課題を見て語り発信していきたい。