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『守るべきもの』

どうもこんにちは。
危機感やストレスで世の中が殺伐としてますけれど
大事なものは大事にして生きていたい。そんなことまで頻繁に考えちゃうとは中々ハードモードに突入しましたね。

先日商品原価や利益について書きました。
これは商売をする上で必須な部分で、守るべきものです。
今回はそれとはべつに心の中のほう。そっちで守るべきものを書きます。
当然自分のような小規模な人間の想いです。人によっちゃ全く違った話になるかもだけれど、忘れたくないので書き残す。そんな良いタイミングだと思う。

僕は人付き合い(プライベートに仕事に)に関しては
義理や人情というザ・昭和なイメージをもたれそうなことや、恩には恩で返すこと、愛情には愛情で返すこと。良いものは良いと言うこと、悪いものは悪いと伝えることを意識している。あと、言った事を簡単に変えない。正直であるっていってもいい。
※全部自分基準で自分の育ってきた環境基準なので賛否有り

こういう非常事態みたいなことになると
足元見たような行為が横行したりする。
今までやって(言って)いなかったようなことを始めたりする。ころころ言動が変わる。
こういったことは生き残るためであれば必然だと言う意見もあるし、そういう考えがあることは分かっていて理解はする、が、自分は納得はしない。

周りで起きていることで(まあよくあることだけどね)
ある工場とブランドさんが立ち上げからの付き合いをしていて
突然別の工場がその仕事をかっさらうという事をしていた。ちなみにこんな話を聞くのは2桁数ある。
これはビジネスの世界では普通にあることでもある。
・提供側に価値がなかった
・既存の提供側がミスを起こした
・新規提供側に既存より大きな魅力があった
・新規提供側の営業力
・大前提に現場同士が面識がない
などなど、実際は当人にしか分からないけどこういった既存の取り引き工場側に問題がある場合もあるとおもうし、その場合は仕方ない部分はある。
こういったことはチャンスを逃さないという意味ではアリとも取れることだとは思う。飛び込み営業とか頑張ってる場合もあるし。

ただ致命的な問題が起きてはいなく
立ち上げ時のような状態から取り引きしていて、同業他社が営業かけてきた際に簡単に流れてしまう場合は僕が当事者であれば正直気分が悪い。
現場同士が知り合いであったり、お互いが仕事内容まで知っていれば尚更気分が悪い。
理由はわりとシンプルで、気持ち面だ。

 基本的に工場は新規ブランドさんで利益はでないことを前提で対応する。理由としては初回から大量の生産にはならないことが99%だから。一昔前であれば工場は個人や小規模ブランド(僕のブランド含めて)を対応しないことがほとんどで、したとしてもかなり高額での対応が多かったはず。(これはぼったくってるわけではなく生産効率上どうしても高くなる)いまでも当然ながら大規模工場ではなかなか小規模のブランドの対応は難しい。それゆえに在宅勤務の縫製士さんや内職さんに依頼してきたことが多かったりする。(これもひとつの形である。メリットもありデメリットもある)
 それでも最近は(これも僕の現場含めて)中規模までの工場であれば小ロット生産を対応している。これも理由は数個あるのだけれど、大口の仕事量が減少して大小関係なくやらねばいけない場合や、ブランドと一緒に育つことで将来の仕事を確保するため、大きく見てこの2つどちらか。個人的には後者だと思うので、最近はコスト面もかなり抑えられてる。それに基づいて話を続けると

小規模の工場(仕事は普通に回せている)が新規のブランドさんを立ち上げの頃、1デザイン10枚くらいやそれ以下の生産をしていたとする(ほぼ利益はないと思う)。
それでも1年やっていたとする。それは先に挙げたとおり一緒に成長を願っているから。
そんな中で、他社がブランドへ営業をかける。内容は大体の場合は 安くなるとか販売・その他を手伝うとかそんなところだろうと思う。それをブランド側が承諾する。
※他社は既存の工場を知っている。ブランドも当然そう。
例えば営業かけるまえに既存の工場へ相談を持ちかけていたら話は変わるけど、それすらなく生産移動をかけてしまう場合はよろしく思わない。絶対自分は思わない。

とはいえ繋ぎ止める魅力がなかったとか
商売だから。と言ってしまえば終わりで、人によってはそちらが正義でもある。あくまで僕の考えであり想い。
もちろんメリットがあるので選択肢はあるわけで、選ぶことは自由だ。大幅にメリットが優れば移るべきことも当たり前だ。
ただ説明などの責任はあると思うし、知った仲であれば筋は通すべきだと思う。通すのが当然だと思ってる。

これからブランドを立ち上げたい方がもしおられたり、商品を企画して新しい現場と取引をされる方がいたら、ひとつの考えとして参考程度に覚えておいて欲しい。
 金銭面や効率、技術・ビジネス的なメリットだけで、人の手で作られるものは良いものになるとは限らない。人は商品にたいして・それを作る人に対して信頼や愛情を持っているほうが良いモノを作り出せることが結構あります。それは工場や縫製する人間がブランドへ愛情を持てるかもそうだし、ブランドやメーカー側からの現場への信頼感もそう。こういう感覚は時間をかけて構築するもので、お互い助けられ助けて…低い確率だけど成長した時に、お互いに大きい財産になってる。そういう関係性で成長したブランドや現場は業界でも評判になる。逆の場合は悪い印象は消えない。

 人の手が作り出すものは、無機質ではない。

今回のことはあくまで一例。しかも何度となく見てきたことで、他にも当然支払いを期日通りにしないとか、商品を買い取らないとか、法的にアウトなこともたくさんある。
そこと比べるとソフトな部分だけれど、こういう部分を大事にしているかどうか、人によっては重要視している。そういう人間が一人ここにいるということを書いておきたかった。

あまり有用な情報ではなく申し訳ないですが、今回はここまで。




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