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炎の龍を操る男たち 清流馬瀬川「火ぶり漁」

2024年9月10日

9月8日、下呂市馬瀬の伝統漁法「火ぶり漁」を、6年ぶりに撮影してきました。

前回撮影のブログ 2018年9月


2/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

馬瀬に昔から伝わるアユを捕る漁法で、一時期廃れていましたが、2012年に観光イベントとして復活しました。

以降夏の終わり(初秋)に行われ、今シーズンは、9/8・9/15・9/22・9/29
4回の予定です。

3/9 夕刻 準備をする「鮎とり隊」の皆さん

明るい内に網を仕掛け、暗くなったら松明を水面近くで揺らしてアユを追い、驚いたアユが網にかかるという仕組みです。

以前は左岸道路に入れましたが、今回は進入禁止になっており、下流の「湯けむり橋」の上に三脚を設置しました。

4/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

明るいレンズを開放で、感度を上げて撮影することも可能ですが、シャッタースピード(以降:SS)が短いと松明が丸く小さく写るだけです。

SSを数秒にすると揺れ動く松明の軌跡が線上に写り、運が良ければ炎の龍の様に写ります。

5/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

機材とカメラ設定等

1 三脚・リモートスイッチ

2 傘(三脚に取り付けられると便利)
 今回も夕刻雨がパラつきました。川が増水しなければ多少の雨でも行われます。
 その時晴れていても、連日雨が続き増水していると中止になることもあります。

3 ズームレンズ 最長400mmくらい(湯けむり橋からの場合)
 川幅いっぱいのフレーミングでは火ぶりが小さく写るので、複数の漁師さんをいい感じで画面内におさめるには300~400mmは欲しくなります。

6/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

4 ISO100~200、絞りf10~f13、色温度3200K~3500K、SS4~8秒程度
比呂池はバルブにして、松明の揺れ具合を見てSSを調整します。
露出オーバーだと松明の軌跡が白トビするので露出は控えめ。

5 置きピン
 高性能なカメラ&レンズだと揺れ動く松明をAFでも捕捉可能かもしれませんが、比呂池のレンズは普及品なので置きピンです。

7/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

6 RAW現象
 ハイライトを調整し炎の軌跡の質感を残す。
 川面の暗い部分を明るくし、松明が川面全体に反射しているよう仕上げる。

8/9 清流馬瀬川のアユ

7 比呂池的に目指したい画像
・松明の軌跡が炎の龍の様に見える。
・松明の軌跡が白トビせず、質感が残る。
・炎の龍が1匹では寂しいので、画面の中に複数匹入れる。
・漁師さんのカッコいい姿が確認できる。人物が入ると大幅イメージアップ

9/9 清流馬瀬川 火ぶり漁

今回は初日ということもあり、カメラマンは30人程度でしたが、新聞やネット等に記事がアップされると、2回目以降は多くのカメラマンが殺到するかもしれません。

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