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177.チュニジアでも管理職はつらいよ
日曜の午後になると、ようやく週末モードになる青少年の家ですが(月曜のみ休館)所属長は期限が迫ったレポート提出のため午後も残業するとのことでした。
普段は出勤時間はまちまちでも終業時間にはキッチリしている職場なのですが、管理職ともなるとそうはいかないようです。
ここには時間管理というのもないので、誰であっても多く働いただけ“サービス残業”となってしまいます。
(※私は契約通りの時間で勤務していますが、「グリニッチ(天文台)だね」と評されます)
所属長の部屋には、青少年だけでなく同僚、役所の人など、各方面から訪問者がひっきりなしに訪れます。
基本的にはアポ無しのため時間が読めず、都度作業が中断してしまうのですが、所属長は嫌な顔ひとつせず笑顔で応じています。
この間、所属長の仕事を心配してくれる人は、私が知る限り居ません。
「今は(仕事があるから)待って、と彼らに言うことはできないのよねえ」
と、以前私に漏らしたのは本音だと思います。
日本で同じような立場にあった私は、この管理職が抱える孤独と悩みがよく分かります。
それでも、笑顔を絶やさない所属長は本当に人間のできた方だと思います。
ただ、常時多忙というわけではなく、所属長は時折息抜きをして、職務とうまく付き合っているので、その点も見習いたいと思いました。
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