あなたのクリエイティブチームの「誰」が「何」をつくったかわかりますか?
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クリエイターのためのポートフォリオサービス「foriio」を運営している株式会社1ne studio代表の山田寛仁です。
このタイトルの質問に答えられる、クリエイティブ組織で働く人は何人いるでしょうか?
正直、自分も広告制作会社に働いていた際、自分の事に精一杯でわかりませんでした。
自分の場合は、デジハリを卒業してすぐに雇ってもらい1年目だったので、まったく余裕が無く自分のスキル磨きで精一杯だった…という理由なのですが…。(それでも恥ずかしいくらい自分の事しか見えていなかったな…。)
実は悲しいかなこの「いや、実はあまり他の人が何やっているのかわからない。」というのはこの業界の中では、制作と離れた部署が多く存在する代理店や事業会社ならも無理ない話ですが、制作の現場に近い制作会社でも、もう長い間これが当たり前の状態なのです。
他の職種でもみんなが何やっているかなんてわからないよね…という話はありますが、クリエイティブ職以外のビジネスサイドは数値で測れる結果が付いてきます。でもクリエイターのパフォーマンスは中々数値で落とし込めません。
だからこそ、最低限誰かどんなものを作っているのかわかっている事が、そのクリエイターのスキルを正しく把握する為に役立つのですが、皆さんはどのように実績・スキルの情報を社内で共有していますか?
おそらく、今はこんな感じなのではないでしょうか?
1. 何もしていない。
2. 社内で使っているサーバーにアップロードするようにはしている。
3. Google driveやDropboxにアップして共有している。
4. 人事担当やマネージャーの人間がエクセルで管理している。
おそらく…ですが、1の「何もしていない。」が圧倒的に多いのではないかと思います。僕も制作会社にいた際何もしてなかったですし、それぞれの実績はそれぞれのハードディスクに保存されそのまま永遠の眠りに…。
これ超勿体無いですよね!!!
クリエイティブ系の会社にとって、作ってきた実績は財産ですよ!それが社内で「こんなの作ってたんだ?」レベルで埋もれてしまっているなんて由々しき事態です!
これを放置しておくとどんな問題に繋がるのか…問題は大きく3つ。
1. ビジネス場での機会損失に繋がる
2. 人材の流出をとめられなくなる
3. リモートが当たり前になるこれからの時代にチームとして機能しなくなる
それぞれ簡単に説明していきます。
1. ビジネス場での機会損失に繋がる
あなたのチームが何をやってきたのか、どんな事ができる人がいるのか。それを知っていないと、ビジネスにとって大きな損失に繋がります。
理由は簡単で、あなたが営業に行く時、自社のチームが出来る事を把握していないのにどうやって自社の強みを正確に伝え切れているのですか?という事なんです。もしかしたら、自分の会社の制作部はWebデザインしか出来ないと思っていたけど、チームのAさんはウェブデザインだけでなくイラストもとても上手かったのかもしれない。チームの情報があれば取れたかもしれない案件をあなたは見逃してしまったかもしれません。
もちろん実際には、もっと多くの変数が絡みますし、もう少し大枠の所で動いて決まっていく案件が多いのも確かですが、そのやり取りのディテールで使えるチームの情報があなたの手札に用意されていないのは明らかに機会損失です。知らないよりは知っているべきです。
2. 人材の流出をとめられなくなる
これは実際に規模が大きい事業会社でも、30名以下の制作会社でもよく聞く課題です。これの原因は2つほど挙げられます。
A. 主観的な評価方法に依存している。
多くのクリエイティブチームに属しているデザイナーは直属のディレクター職に評価される事になります。(アートディレクターやクリエイティブディレクター等)この時、制作会社だと基本的に半ば師弟ような形、または「下に付く」形で配置されがちな為、直属の上司に評価してもらうのが正しいように見えるのですが、この様な体制で働いている為、主観を取り除くのがとても難しいのです。またこの評価の際、ほとんどの場合感覚値でやり取りされている事が多いのが現状です。他の業界やスタートアップ界隈で言われている様な1on1を経営陣と各メンバーが行なっている所や、モチベーションクラウドやカオナビ等マネジメントツールを用いてより客観的視点を入れようとしている制作会社は多くはありません。これだと、直属の上司との相性に依存しないパフォーマンスやスキルまでは把握する事ができません。「こいつは使える・使えない。」という上司の言葉の向こう側にある、クリエイター個人のスキルを見定めるためには、最低限その人が作ってきたものがわかる必要があります。その実績管理・共有方法が今は欠落している組織が殆どかと。
B. 情報共有不足によりクリエイターが活躍できるようなポジション変更ができていない。
これはもう少し大きめの組織・チームに起こりがちな事ですが、クリエイター個人のキャリアマップ(要は、これから〜がしたい!)と会社の方向性が合わないと思ってしまい「ここではもう自分は成長できない。」とか「大きな組織じゃなくて、もっと裁量権が委ねられている様なスタートアップで働きたい。」とその人の中で勝手に「失望」してやめていくパターンが多いのです。要は会社として、その個人に「可能性」ないし希望を提示できていないと。なぜそうなるのかといえば、社内には直属のチーム以外にその人の事を知っている人がいないため、または知る手段がないため、社内のメンバーの、チームメイトの変化に気づけもしないまま、流出して初めて気づく様になってしまうのです。これがもし、社内で誰が何を作っているのか、今どんな事に興味があるのか把握できていたらどうでしょう。
裁量権が多い仕事をしたいと思っているデザイナーは、もしかしたら社内の新規事業部に抜擢されていたかもしれません。
ここではもう成長できないと思っていたウェブデザイナーは、上がつっかえている部署から移動して、別の事業部のウェブディレクターという道がひらけたかもしれません。
社内でのクリエイターの情報共有が不足していると、これらを防ぐ手段がないのです。
3. リモートが当たり前になるこれからの時代にチームとして機能しなくなる
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クリエイターの働き方をアップデートしたい、foriioの山田でした。
長文にお付き合い頂きありがとうございました。
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