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デジタル広告マンに観てもらいたい映画5選

ようやく全国で緊急事態宣言も解除され、少しずつ元々の生活、いや、ニューノーマルな生活に戻っていくところではありますが、先日、ENCOUNTの記事でこんなものがありました。

昨今の状況を踏まえると、世界のエンターテインメント業界が今後5年間で17兆円もの損失を被ってしまうと予測された、という米国での調査会社が発表した内容でした。さらに、それらに付随して広告業界が被る損失も以下の様に推測されています。

 影を落とすのは、フィルムメーカーや映画館にとどまらない。有料放送テレビ業界と広告業界が次いで、大きな損失が見込まれる。アンペアアナリシス社は、広告業界が2022年までにテレビとオンライン広告から830億ドル(8.9兆円)以上の損失を受けると推測する。さらに、有料放送テレビ業界は、スポーツの相次ぐ中止によってスポーツ中継がないためにダメージを受けるという。

御存知の通り日本の年間の広告費は6兆円ほどとされていますが、世界の年間広告費はざっくり60兆円(5,921億ドル)ほどで、そのうち50%近くがデジタル広告と試算されていますので30兆円とした場合、かなりのインパクトのある数字となっています。※引用元:「世界の広告費成長率予測(2019~2021)」

今回、映画の公開が延期されたり、リアルでのライブができなくなるなどしたことで、エンタメ業界は続々と映像等のアーカイブ公開によるファンとのエンゲージメント獲得を進めてきました。今はVOD等で観られる機会を増やすことで、微力ながら貢献して行きたいなと思います!(無理やりw)折角なので、私のような広告マンが好きそうな映画をピックアップしてみました。

第5位:ソーシャル・ネットワーク

言わずもがな、Facebook起業に至るマーク・ザッカーバーグ氏を描いた原作の映画化した作品。Facebook、MessengerやInstagramに至る背景が描かれています。収益化を急ぐエドゥアルドに対してザッカーバーグが発言した「広告はクールじゃない」(意訳かも)が、広告マンとしては何とも言えない刺さり方をした記憶が鮮明にあります。ビル・ゲイツやショーン・パーカーなど、インターネット黎明期のレジェンドたちが登場するのも楽しみの一つ。ある意味で淡々とした、音楽も特徴的な一作です。

第4位:エネミー・オブ・アメリカ

もう20年も前の作品ですが、昨今のインターネット上のプライバシー議論にも通ずる問題提起が含まれている作品です。インターネットのやり取りというよりも、通信の傍受や、上空の衛星からの超高解像度での監視など、ややアナログな方法で監視される社会が表現されています。今なら街頭の防犯カメラやドローンを始めとした新しいテクノロジーで置き換わっているものを、当時なりの最新技術で描かれています。

第3位:ザ・ネット(邦題:ザ・インターネット)

1995年の作品ということでもはや新卒のみなさんが生まれる前の映画だったりします。サンドラ・ブロック主演の映画で、1995年と言えば、ビル・クリントン政権下でアル・ゴア副大統領が1993年頃に発した「情報スーパーハイウェイ構想」からわずか2年足らずということで、そんな頃にこのようなクライシス・サスペンスを描くなんて、凄いことだなと思います。今では見たことがない人も多いフロッピーディスクが情報のやり取りに当たり前に使われていたり、ハッカーとのやり取りも電子メールだったり、突っ込みながら観られる作品ですね。

第2位:マネー・ショート

本当は私がセプテーニ・グループに在籍時に社内起業した会社の名前の由来ともなったイーグル・アイにしようかと思ったのですが、監視社会好き過ぎるだろ!と突っ込まれそうなのでやめておきました。

リーマン・ショックの引き金になったと言われる、サブプライム住宅ローン危機で混乱した株式市場において「空売り(=ショート)」で大逆転をした投資家たちを描いた作品。2008年頃は当然私も会社員でしたが、世界全体に波及したこれらの危機に対峙したとき、バブルが弾ける予兆をどのように感じることが出来るのか・・・というヒントを得た気がする作品です。なんでこれをピックアップするかと言うと、当時の金融商品の取引技術や、エンジニアなどがこのリーマン・ショックを契機に広告テクノロジーに転換した、という説もありまして、これらの危機がなければアドテクの進化もなかったのかなと思うわけですね。

第1位:マイノリティ・リポート

まあ、言わずもがな。コレでしょう。コレを観るして何を観る、というくらい、インターネット、デジタル、広告、コミュニケーションの未来を描いた代表的な作品です。中でもやっぱり、追われるトム・クルーズが身を隠しながら街なかを歩くも、虹彩認証などで個人を特定されDOOH(デジタル屋外広告)から名前を呼ばれて売り込みを受けるシーンは、ターゲティング広告の未来であり、目指すべきテクノロジーであるとされていました。追跡や監視手段としてのドローンや、新聞紙の置き換えとなる薄型端末、非接触で操作出来る大型ディスプレイなど、まさにスピルバーグ監督の未来予想図と言っても過言ではありませんね。

本当はライブドア事件を描いたハゲタカ(NHKドラマ)とか、まだまだ書きたいものがあるのですが、一旦こんな感じで。

本業はGunosyで広告事業を担当しています!こっちも見てね!


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