見出し画像

台湾周遊(6) 淡水 Danshui・新北投 Xinbeitou 【世界旅行記023】

2012年8月8日(水) 台湾 淡水・新北投

夕日が美しいという海辺の町、淡水へ足を伸ばしてみた。台北から地下鉄で40分ほどで着く。「台湾のベニス」と呼ばれているというので期待が持てるが、蘇州の例があるから油断できない。

17時ごろ行ってみると、すでに日が沈むのを待つ人々で賑わいはじめていた。海岸沿いに露店が続き、カップルや家族連れがベンチに腰かけて談笑している。ひとり客は少ない。日本で言えば、江ノ島にひとりで行くようなものだろうか。これは切ない。

夕日は評判通り、きれいなものだった。ここまで旅をしてきて、まともに夕日を見たのは初めてかもしれない。せっかく眺めがよいのだから、ゆっくり落ち着いて見ればいいものを、わたしはどうしても歩いてしまう。端から端まで歩いて、全体観を把握しないと気がすまないのだ。貧乏性である。海岸は長い。また歩きくたびれてしまった。

帰りに新北投という駅で降りて、北投温泉へ立ち寄った。台湾には多くの温泉がある。1か所くらい寄ってみたいと思っていた。この温泉は地下鉄(とはいえ途中から地上を走る)で行ける。

もう日が暮れていたので、とりあえず調べておいた地図を頼りに、温泉宿のあるエリアを歩く。あちこちに煙が立ちこめ、硫黄のにおいがする。川の両側にはホテルが密集している。その風景は、まさに日本の古き良き温泉街そのものだ。

湧き上がる温泉が見られるという地熱谷まで歩いてみたが、残念ながら閉鎖していた(真っ暗闇のなかで見えるものではないので当然といえば当然、誤って落ちたらそれこそ地獄である)。公共浴場もすべて閉まっていたので、途中で見つけたホテルで温泉に浸かることにした。ひさびさの湯船、それも大浴場。日本に一時帰国したかのような気分になって、台北市内へと戻った。

淡水の海岸、金色水岸。カップルの姿が目立つ。
海岸沿いには永遠と露店が立ち並ぶ。
夕方6時、徐々に日が沈みはじめる。
淡水から北投温泉へ移動。 北投駅と温泉のある新北投駅を結ぶ支線には「湯」の文字。
たまたま入ったホテルの浴場は、まさに日本の温泉。
ここは違うが、台湾の温泉は水着で入るところが多いらしい。

← 前の旅日記:台湾周遊(5) 台北 Taipei
→ 次の旅日記:台湾周遊(7) 金瓜石 Jinguashi・九份 Jiufen


Travelife Log 2012-2013
世界一周の旅に出てから12年。十二支ひとまわりの節目を迎えた今年、当時の冒険や感動をみなさんに共有したいという思いから、過去のブログを再発信することにしました。12年前の今日、わたしはどんな場所にいて、何を感じていたのか? リアルタイムで今日のつぶやきを記しながら、タイムレスな旅の一コマをお届けします。


いいなと思ったら応援しよう!