見出し画像

香港の宿、まさかの重慶大厦 【世界旅行記015】

2012年7月31日(火) マカオ → 香港(フェリー TurboJet)
2012年8月1日(水) 香港

マカオといえばカジノ。マカオのカジノといえば大小(Sic Bo)。2日間とも大小ばかりやっていたが、このままでは散財する一方なので、昨日、香港へ出てきた。

フェリーで香港島へわたり、昨日は銅鑼湾(Causebay Way)にある宿へ。そして今日は別の宿を押さえておいたので、九龍半島へ。

宿へ行って驚いた。インターネットで予約しておいた宿が、近寄るまいと思っていた重慶大厦(チョンキンマンション)の1室だったのだ。重慶大厦といえば、多国籍というか無国籍の安宿密集ビルで有名な場所である。ビルのなかに、これでもかというくらい安宿がひしめきあっている。1階での客引きも激しい。

まさか、あの重慶大厦に泊まることになるとは……。

よくよく宿の情報を見てみると、Chungking Mansions=「重慶大厦」、Ashoka Hostel=「国王賓館」ということだった。これは気づかない。

安宿がひしめく重慶大厦。これでもほんの一部。
仰々しい名前がついているが、どれも同じような安宿だ。

国王賓館はインド人の経営する宿だった。宿へ一歩踏み込むと、そこはインドの世界(そうでなくても1階は7割方インド状態)。インディアンミュージックが大音量で垂れ流し。とんでもないところへ来てしまった。しかし、旅もここまでくると、ベッドと熱いシャワーがあれば充分と思えるようになってくる。

シャワー後はトイレが水浸しになる構造の洗面所。
ほかの宿でも同じタイプを見かけた。理解不能。

2024年8月1日(木)のつぶやき
旅人にとって有名すぎる「重慶大厦」(チョンキンマンション)。昨年、香港旅行に出かけた元部下も、わざわざ気をつけて重慶大厦じゃない宿を取ったつもりが、行ってみたら重慶大厦だったというから、古今東西、バックパッカーはみな吸い寄せられるようにこのビルに足を踏み入れていく。そして、なんだかよくわからないまま、旅がもつ独特の熱病に冒されていく。まさに沢木耕太郎が描く『深夜特急』の世界だ。

8月に入った東京は、うだるような暑さが勢いを増している。今日の最高気温は33.5℃。湿気もあいまって、体感温度はもっと高い。西日本では40℃に迫る地域もあるという。データを調べてみたら、この12年で月平均の最高気温は3℃以上も高くなっている。気温が体温を超える状態になったら、あまりに危険だ。息を吸うたびに熱気が体内に入ってくるのだから、体温調節が困難になってもおかしくない。

わたしの締め切り地獄も、生命にとって危険な酷暑も、まだまだ続く。仕事の依頼がひっきりなしに来るのは、とてもありがたいことなのだが、心身ともに消耗する8月になりそうだ。

← 前の旅日記:マカオで由緒ある安宿に泊まる
→ 次の旅日記:台風直撃、台湾へ飛べず


Travelife Log 2012-2013
世界一周の旅に出てから12年。十二支ひとまわりの節目を迎えた今年、当時の冒険や感動をみなさんに共有したいという思いから、過去のブログを再発信することにしました。12年前の今日、わたしはどんな場所にいて、何を感じていたのか? リアルタイムで今日のつぶやきを記しながら、タイムレスな旅の一コマをお届けします。


いいなと思ったら応援しよう!